薬剤師としてドラッグストアに勤務していました。主な業務は調剤、OTC販売、店舗・薬局管理など。このまま調剤薬局やドラッグストアでの勤務を続けていけば、経験は活かせるし、安定した収入も確保できる状況でした。しかし、薬剤師をとりまく環境に変化がありました。「薬科大学6年制」「医療制度改革」「薬事法改正」などのニュースが長い目で将来を見据える引き金になって、「ここで妥協したくない」と考えるようになりました。そして、30歳になるまでに他の経験を積んでおいた方が、薬剤師としても、社会人としても役立つと判断。たとえ収入は下がってでも今しかできないチャンスを活かそうと、転職を決意しました。
まず、在職中に薬剤師専門のコンサルティング会社を通じて転職活動を行いました。今までの経験をダイレクトに活かせるということで、新しいプロジェクトを立ち上げる薬局2社に応募しました。最終的に内定をいただき、前職を退社。ところが、どうしてもやる気になれませんでした。内定先は内容・待遇ともに申し分ありません。ですが、薬剤師としての職能の拡張を考えたときに、やはり今までの業務の延長線上でしかないことに気づいたのです。退職して既に1ヶ月経過していましたが、自問自答を繰り返し、「一から新しいことにチャレンジしよう!」と決意して内定を辞退。enジャパンを通じて転職活動を再開しました。
すると、以前から興味があった臨床開発CRO職の募集枠が広がっていて、優良な案件が多々ありました。その中から応募した人材紹介会社の担当者が、丁寧かつ的確にアドバイスしてくれたおかげで、第一志望としていたCROとして内定をいただくことができました。
仕事での不平不満はつきものです。転職を決断するには、不満を理由とするのではなく、「新しい何かをやりたいから」などの前向きな気持ちで決断した方がよいでしょう。私は、薬剤師の有資格者でありながら「ドラッグストア出身だから…」という気弱感がありました。けれど、コンサルティング会社のサポートがしっかりしていたので、やる気と熱意を高めれば前へ進むのも難しくないと感じました。
また、私のように転職活動をやり直す方もいらっしゃるかもしれません。私は無職のまま2、3ヶ月間を過ごしましたが、いい経験だったと思います。人生は冒険です。予期せぬことも多々あります。今しかできない挑戦に不安を抱えているなら、転職活動をしてみるだけでも自分を見つける手がかりになるかもしれません。
私はテンプスタッフ・キャリアとキャプランにお世話になりました。両社ともメディカルチームを結成しており、担当者は業界に対する知識と経験の豊富な方々で安心できました。また迅速なレスポンスや的確なアドバイスに加え、スケジュール管理にまで気を配っていただき、とても心強く感じました。自分の力を発揮できたのは、担当していただいた方のおかげです。もし、また転職活動をすることがあるとすれば、もう一度お世話になりたいと思いました。