技術系(機械・メカトロ・自動車)
2013/12/08up!

スマートグリッド分野を中心に、即戦力人材の採用強化

市場の変化

リーマンショック後、最大の転職好機。

一度リーマンショックによって止まった求人が、現在は、業界問わず増加傾向にあります。特に目立つ動きとしては、電機業界・半導体業界から自動車業界に転職する方が増えたこと。
自動車業界の技術がスマートグリッドのような周辺機器・分野にまで広がったことで、今まで、機械やメカ関連の企業でしかなかった職種が自動車業界でも活かせるようになったことが考えられます。

求人ニーズ

求人ニーズは多様化。低調だったメカ系の求人も急増中。

リーマンショック前は、20代後半の人材を対象としたポテンシャル採用もありました。しかし、現在は即戦力重視。企業はこれまでのキャリアを非常に重視する傾向にあり、該当する技術領域に関して”かじったことがある”程度の経験値では、書類通過すらままならないことも珍しくなくなっています。

また、求人ニーズが多様化しつつあるのもトレンドの一つです。例えば自動車業界では、EV/HEV分野の開発競争を背景に電機系のキャリア採用が強化されている一方、依然としてパワー系の求人も根強くあります。他にも、走行安全分野の技術開発を目的に通信・画像処理系の求人が加わり、スマートグリッド分野ではパワー系や制御系の求人も増加。自動運転もトピックスとなっており、人工知能などの領域でもニーズが上がってくるでしょう。

またメカトロ系の職種のニーズも一気に上がっており、エンジン回り・足回り・塗装・生産技術など、幅広い分野でニーズが出揃っている状況です。

求められる人物像

係長・課長クラスの採用も増加。技術・経験でアピールできる人物が◎。

急速にプロジェクトを立ち上げるケースが増えていることから、企業側は新規事業をゼロから考え、自ら周囲に働きかけて率いていける人を求めています。採用対象年齢が上がり、新卒を教育・育成していける係長・課長ポジションの採用が一般的になっていることも、その証と言えるでしょう。

スキルとしては、相応の「リーダーシップ」や「マネジメント経験」も重要な要素。たとえ技術者であっても、最低限のコミュニケーション能力は必須です。

求職者へのアドバイス

各社の説明会・セミナーを積極活用。現場社員の声から社風を見極めて。

前述の通り、さまざまな選択肢の中から自身のキャリアを考えていける状況です。経験されてきた技術を活かし、より大きな枠で仕事ができるチャンスも増えています。ぜひこのタイミングで今後のキャリアプランを考え、視野を広げてみることをお勧めします。

その際に意識していただきたいのが、企業の”社風”です。ご自身の経験を転職先で最大限に発揮するためには、技術や実績を応用できることはもちろん、”社風や環境が自分に合っていること”がとても重要なポイントになります。

いま、さまざまな企業が社外向けの個別セミナーや説明会等を開催しています。こうした場に足を運び、積極的に情報収集するよう心がけると良いでしょう。特に”現場の技術者の話”が聞けるチャンスは、ぜひ逃さないようにしていただければと思います。
コンサルタント
テクノブレーン株式会社
大学卒業後、電機業界で通信機器・映像機器の開発~IT系システム開発を担当。2005年にテクノブレーンに入社し、1年半サーチ業務を経験したのちコンサルタトに。もともとの専門分野である電機・通信をはじめ、現在は自動車業界も併せて担当している。
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