神戸市|上席デジタル化専門官 公募プロジェクト

神戸市で、デジタル化推進の「司令塔」に。上席デジタル化専門官 公募スタート

公開日:2026/03/09NEW更新日:2026/03/09
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神戸市が、デジタル化推進の「司令塔」となる上席デジタル化専門官の公募を実施へ。同募集に伴い、現任である廣田 伸明さんの特別インタビューをお届けする。神戸市における「デジタル化推進」とは具体的に何を行うのか。そこで得られるキャリアとは。廣田さん自身の経験談を含め、話を聞くことができた――。

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「震災後の失われた20年を取り戻す」という言葉に惹かれて

2026年3月現在、現任の上席デジタル化専門官として働く廣田さん。今回はその後任者の募集となる。はじめに廣田さん自身の神戸市入庁のきっかけから話を聞いた。

まず転職を考えるようになった理由の一つとして、仕事と家庭とのバランスを取りたい、という思いがありました。前職はコンサルティング会社に勤め、企業向けの基幹システム導入や業務改善支援などを担っていたのですが、出張も多く、1週間のうち月曜に家を出て、金曜の夜に帰るということも。当時は41歳、3人いる子どもたちはまだ幼く、どうにか夫婦で協力しながら子育てができないか。家庭のための時間が作れないか、という思いがありました。そういった時に見つけたのが、神戸市における「デジタル化専門官」公募です。

これまで民間企業で勤めたことしかなく、自治体や官公庁は私にとって未知の世界でした。市民生活を支えてくれている存在でありながら、その実態がよく分からない。一体どういったことをやっているのか。そういった純粋な興味もありましたね。また、神戸は地元でもあり、私が何らかの成果を出せば、家族が暮らす環境にそのまま良い影響として還元される。そういった点でも働く意義を感じることができました。

さらに採用面接の際に言われた「震災で失われた20年を取り戻すのを手伝って欲しい」という言葉に惹かれた部分も大きかったです。市として強い決意のもと、全庁を挙げたデジタル変革を推進していく。そこに自身の力を役立てることは、非常にやりがいがあるのではないか。ここであれば、仕事で地域に貢献をしていくことと、家族との時間を大切にしていくことが両立できるのではないか。そのための最善の選択だと考え、神戸市への入庁を決めました。

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神戸市にて上席デジタル化専門官として働く廣田 伸明さん。入庁後の6年間について「その時々に応じ、多様なプロジェクトを経験してきました。」と話す。「ちょうどコロナ禍のタイミングで入庁したこともあり、行政手続きをオンライン化するプロジェクトを最初に任されました。どういったプロジェクトを担当するのかは、全庁横断的で優先度の高いものなど、上司である部長との相談で決まります。私の場合はプロジェクトマネジメントの経験値があり、入庁間もなくその強みが発揮できる案件を担当できました。具体的な進め方に関しては非常に自由度が高かったですね。ただ、得意なこと、強みが活きる部分はそれぞれ異なると思いますので、後任として入庁される方はそれらを事前に擦り合わせた上でミッションや業務を相談するのがいいと思います。」

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神戸市でこそできる多様な経験

続いて、上席デジタル化専門官に期待される役割、仕事のやりがいについて話を聞いた。

もちろん、市として取り組むべきことも日々変化するため、後任の方が担う役割は異なる部分はあるかもしれませんが、私が担ってきた部分について参考までにお話できればと思います。

まず、神戸市における上席デジタル化専門官は、庁内を横断する複数の大規模プロジェクトをマネジメントし、ICTの技術と知見で組織を牽引することが期待される役割だと捉えています。

▼上席デジタル化専門官について
神戸市の企画調整局デジタル戦略部において、デジタル戦略部長の直属「課長級」として実務を牽引するポジション。デジタル戦略部全体では65名程度が在籍しており、本ポジションで直接マネジメントを行うチームメンバーは1プロジェクトあたり10~20名程度を想定。デジタル戦略部のメンバーに加え、他部門の担当者や複数のベンダーと協働していく。

私自身がやりがいに感じているのは、さまざまな経験を積むことができるという点です。市の事業は非常に数が多く、その内容も多様です。行政手続きの利便性を高めるなど市民と直接向き合う施策もあれば、庁内業務の改善、さらには国から降りてくる大規模なプロジェクトも存在します。

特に印象的だったのは「基幹業務システムの標準化」のプロジェクトです。いくつかの先行自治体で中身を作り上げ、それを全国に広げていくという、国主導のプロジェクトでした。神戸市はその先行自治体の一つに選ばれ、国が作成する「標準的な仕様」が現場で問題ないか、他の自治体でも汎用的に使えるか、評価する役割を担いました。また、システムを動かす基盤をどう構築するのが最適か、検証も行いました。やはり政令指定都市は扱う業務量も規模も桁違いとなるため、膨大なボリュームを処理できるシステムを実現できるよう、こちらから仕様の変更提案なども行いました。そして先行自治体として作り上げた仕組みが、そのまま「日本の標準」になっていく。まさに国と自治体の連携ならではのダイナミックな仕事だったように思います。

何よりも外部のコンサルタントとしてではなく、内部の当事者として、自治体という立場で組織の意思決定に深く関わり、「究極のエンドユーザー」である市民の皆様の生活に良い影響を与えていく。そういったプロジェクトの責任を持てることは、他では得がたい経験です。

さらに、市のイベントや選挙にスタッフとして参加することもありましたし、現場業務の効率化のために港やごみ処理施設といった現場へ調査に赴くこともありました。公共サービスの重要性を感じると共に、民間企業では決してできない経験ができる、ここは最大の醍醐味かもしれません。

廣田さん自身が担当してきたプロジェクト例 ※あくまでも一例となります。

1. フロントヤード・バックヤード改革
市民が行う行政手続き(申請・届出)をオンライン化し、受付以降のバックヤード処理をデジタル化することで、利便性を飛躍的に高めるプロジェクト。現場(区役所窓口や集中事務処理センターなど)に足を運び、本質的なBPR(業務再設計)を主導。

2. 庁内データ連携基盤の構築・運用(EBPMの推進)
庁内に蓄積されたビッグデータを可視化・分析する基盤を構築。経験や勘に頼らない、データに基づく政策立案(EBPM)を職員が当たり前に行える環境を整備。

3. 基幹業務システムの標準化(国主導のビッグプロジェクト)
全自治体の基幹システムを標準化する国の重要施策において、政令指定都市である神戸市の各部門をリード。ここでの成果は「大都市モデル」として全国の他自治体にも波及するものとなった。

4. 組織マネジメント・人材育成
管理職として、部内の環境改善や若手職員への技術的助言、人材育成を担った。また、各種委員やセミナー講師、取材対応など、神戸市の顔としての発信活動も含まれる。

やりがいに続き、ミスマッチしないためにも知っておくといい「民間企業との違い」についても聞くことができた。

まず、レポートラインや予算・会計制度は、民間企業とは全く異なります。意思決定のスピード、プロセスに違いがあることは認識をしておくといいかもしれません。いわゆる議会対応などが発生することもあります。私自身は直接議員の皆様に説明する機会はありませんでしたが、それでも勉強会やセミナーの実施などは行うことがありました。

また、行政ならではの組織的な特徴として、職員の異動スパンが比較的早いです。だいたい3年ほどでやり取りする他部署の職員、チームメンバーの入れ替わりが生じます。ICTの知識がない状態からスタートする職員も多いのですが、働きながらレクチャーをしたり、自主学習を促したりも。そういった中でいかに協業していくか。粘り強さは求められる部分だと思います。

そして、とても大切な視点となるのが「経済的合理性や作業効率だけが最優先ではない」ということです。市民サービスは「全ての市民の皆様」がユーザーとなります。そのため「1%の方々に寄り添うために、残り99%の方々の非効率も一定許容する」という考え方が重要な場面もあります。わかりやすいところでいえば、デジタルデバイスに馴染みのない高齢者のことを考えれば、必ずしも全てをデジタル化することが正しいわけではありません。どこまでデジタル化を進めるか。そして、どうアナログな文化と折り合いをつけるか。常に最適解を探し続ける難しさもあります。こうした民間企業との違いをあらかじめ踏まえていただくことで、入庁後のギャップは少なくなるはずです。

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後任者が担うプロジェクト例について、「あくまでも想定ですが、一つは全職員が利用する庁内データ連携基盤の再構築などが考えられると思います。」と話をしてくれた廣田さん。「膨大な住民データが活用しきれておらず、データに基づく行政サービス向上のため、プロジェクトリーダーとして立ち上げから推進まで主導していく、そういった役割は期待される部分だと思います。もう一つは、届け出処理の自動化も重要なテーマです。年間数百万件の申請処理に膨大な手間とコストがかかっているのが現状です。将来のリソース不足に備え、いかに処理を自動化できるか。これらは息の長い全庁的な取り組みとして携わっていただくことになると思います。」

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神戸市の仕事には「新しい世界を知る楽しさ」がある

最後に、廣田さんから応募者へのメッセージをもらうことができた。

自治体において「上席デジタル化専門官」という役職を設けているのは、神戸市だけだと思います。政令指定都市の課長級ポジションですので、責任も権限もあり、扱う情報も非常に特別なものです。その中で、自分自身の考えや戦略に基づいてプロジェクトを動かし、大きな裁量を持って取り組むことができます。ある意味、日本に一人だけの存在として活躍できる。ぜひ、今回の公募をそのチャンスとして捉えていただければと思います。

また、「任期満了後のキャリア」について、懸念や不安を抱く方もいるかもしれません。ですが、私個人としては、任期満了後のキャリアについて心配する必要はほとんどないと考えています。実際、私自身も47歳という年齢で任期満了を迎えますが、ありがたいことに、さまざまな業界・領域の方々から興味を持っていただくことができています。また、デジタル分野含め、全国的にも注目されるような先進的な取り組みを神戸市で携わってきました。「自治体の実情や仕組み」と「ICT」の両方を深く理解し、プロジェクトを力強く推進できる。そういった人材は市場からも求められますし、神戸市での経験は、間違いなくキャリアにとって一生ものの資産になるはずです。

最後に、私自身の経験を振り返ってみると、神戸市役所に入って本当に良かったと感じています。働き方、休み方の自由度は高く、組織としての柔軟性が備わっており、ワークライフバランスが重視できました。また、想像していた以上に福利厚生面も充実していますので、ぜひ選考の際に詳しく確認していただきたいです。

仕事面でいえば、改めて「知らないこと」に溢れた毎日でした。何歳になっても同じ場所に留まらず、新しいことを経験していきたい。そういった新しい世界を知る楽しさを、神戸市で改めて実感できたように思います。また、自分の強み、軸を発揮できる場所であれば、どんな業界、未知の環境でもやっていける、そういった自信にもつながりました。ぜひ後任の方にも、この環境を糧に、神戸市民の皆様のために力を発揮いただければ嬉しいです。

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