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52「ミドルの異業種への転職」について(2018年版)

アンケート実施期間 : 2018323日 ~ 2018329日 / 有効回答数 : 116
約70%のコンサルタントが『異業種への転職を実現した転職者がいる』と回答。
転職後の年収は「増加する」傾向。
経験を活かすことが前提となるミドルの転職において、異業種への転職の実態とはどのようなものなのでしょうか。コンサルタントに伺いました。

「異業種への転職を実現した転職者がいる」と回答したコンサルタントは、約70%。2017年(※1)と比べ、約10%増加しました。業界間の人材の流動性が高まっているようです。

異業種からの転職者を受け入れている業種として、一番多い業種は「メーカー」(60%)、次いで「流通・小売・サービス」(40%)「IT・インターネット」「商社」(31%)という結果に。

転職後の年収については「増加する」と答えたコンサルタントが多く、「200万円以上の増加」もあるという回答も見られました。

その他、「異業種転職を検討するにあたり、注意すべき点」などについても伺っています。異業種への転職を成功させるにあたって、ぜひご活用ください。

(※1)「ミドルの異業種への転職」について(2017年版)
https://mid-tenshoku.com/enquete_consultant/report_38/

Q1担当したミドルの転職者のなかで、異業種・異業界企業への転職を実現された方はいらっしゃいますか?

Q2異業種への転職を実現されたミドルの転職者の、転職前の業種として多い業種の上位3つを教えてください。

上記の理由を教えてください。
メーカーと答えられた方の回答より
  • 開示資料作成経験者(上場企業在籍)が多く、また原価計算のスキルが他業界で使用できるケースがある。
  • 製造業のメーカー、商社、製造業向けコンサルティング企業は親和性が高く、異業種転職が発生する。
  • 半導体製造企業にいらっしゃった方が、国内事業における先行き不安を感じられていた。
  • 異業界企業がメーカーでの経験を求めている。
流通・小売・サービスと答えられた方の回答より
  • 限られたメンバーの中でのシフト勤務のため、休もうと思っていても当日欠勤が受け入れられないなどのケースもある。また週末休みで働ける職場を求めている方が多い印象。
  • 業界の不安定さや革新性のなさから、新天地でのワークライフバランスややりがいを求める傾向が目立った。
  • 事業の浮き沈みが激しく、将来に不安を感じる方が目立つ。
IT・インターネットと答えられた方の回答より
  • ITエンジニア(AI/ビッグデータ/IoT)が、メーカー(自動車・機械)に求められ、転職するケースが見受けられる。
  • 世の中がIT化の波に乗っていることもあり、市場価値が高まっている。
  • 拘束時間が長いことを不満に思っての転職が目立つ。
  • 事業縮小や部門統廃合が多く、それに伴い人が出ていく。
商社と答えられた方の回答より
  • 将来性が見えない、男性社会で女性が活躍できない等にて転職を思い立つ方がいる。
  • ポータブルスキルのような、どこででも通じるスキルや経験をもっているため。
  • メーカー等事業会社で、自社製品を担当したいという要望が多い。
  • ものづくりに携わりたいという思いから転職される方がいる。
建設・不動産と答えられた方の回答より
  • 体力勝負の現場についていけなくなり、異業種転職を検討される。

Q3ミドルの転職者は、どのような業種への異業種転職が多いですか?上位3つをお答えください。

その他の回答
  • 人材業界
上記の理由を教えてください。
メーカーと答えられた方の回答より
  • これまで分断されてきたテクノロジーがつながってきたことにより、テクノロジーカットで異業種転換ができるようになった。
  • メーカー側のIT技術者(AI/ ビッグデータ /IoT)の採用が増大しているため。
  • メーカー等事業会社で、自社製品を担当したいという希望の方が多い。
  • 安定している印象があるのと、福利厚生の手厚さから、人気が高い。
  • 長期就業に向けて、安定性と成長性を求める方が多いため。
  • 異業種の方が応募できる求人が多い。
  • 給与アップが叶いやすいため。
  • ベテランが活躍できる。
流通・小売・サービスと答えられた方の回答より
  • 新規事業を行うための人材を募集していたため、その職種に詳しい、業界が違う人材をご紹介した。
  • 常に募集を行っており、業界経験は問わないなど、書類選考の壁がひくい求人が多いため。
  • もともとITリテラシーが高くなかった業界のため、IT人材が重宝されやすい。
  • 人材獲得に苦戦している傾向があり、採用ニーズが高いため。
IT・インターネットと答えられた方の回答より
  • 受け入れる企業文化がある。
  • 異業種からでも、今までの経験・スキルが活かしやすい環境が多い。
商社と答えられた方の回答より
  • 有形商材の営業職を希望される方が多いため。
コンサルティングと答えられた方の回答より
  • 異業種からの転職であっても、前職でのスキル、経験および業界の知識をベースに、コンサルタントとしてのOJTを積むことで、プロになれる可能性が充分あるから。
  • 管理部門系のマネジメントポジションの絶対数が少ないため、結果的に上位ポジションを狙いやすいため。
  • 理論思考能力を活かす場面が多いため、その能力を持つ方が活躍できる。

Q4異業種転職を実現されたミドルの転職者は、どのような職種の方が多いですか?上位3つを教えてください。

上記の理由を教えてください。
事務・管理系と答えられた方の回答より
  • 求人数に対し、ハイスキル管理系職種人材の転職者数が少ないため、売り手市場となっている。
  • バックオフィスにおいては、IT系からのキャリアチェンジを図られる方も見受けられる。
  • 業界を超えてもある程度の親和性を持てる職種のため。
  • 管理部門系は業種を問わないケースが多いため。
営業・マーケティング系と答えられた方の回答より
  • 経営企画、マーケティングでのノウハウは、業種を越えても応用できる。前職での実績に、採用企業も期待をする。
  • この職種の場合は、採用側が異業種の経験を求めているケースがある。
  • 業種が違っても職務専門性が活かせるケースが多い。
  • 業界を横断できるスキルがある。
コンサルティングと答えられた方の回答より
  • メーカー勤務だった方が、コンサル企業のコンサルタントになる転職が非常に多い。
サービス・流通系と答えられた方の回答より
  • 比較的、専門知識・スキルが高くなくても大丈夫な求人が多いため。

Q5異業種転職を実現されたミドルの転職者の「企業規模の変化」はありますか?上位3つのケースを教えてください。

Q6異業種転職を実現されたミドルの転職者は、どのような年齢の方が多いですか?上位3つを教えてください。

Q7異業種転職を実現されたミドルの転職者は、どのような年収の方が多いですか?上位3つを教えてください。

Q8異業種転職を実現されたミドルの転職者の、転職後の年収にはどのような傾向がありますか?

Q9異業種転職を実現されたミドルの転職者は、どのような役職の方が多いですか?上位3つを教えてください。

その他の回答
  • 一般職

Q10異業種からのミドルの転職者に対して、「採用企業が期待するもの」は何ですか?上位3つを教えてください。

その他の回答
  • この人なら任せられるという人となり
上記の理由を教えてください。
経験職種での専門知識・専門スキルと答えられた方の回答より
  • 即戦力として必要とされている要素だから。
  • 経営に直結するようなピンポイントの課題解決が採用背景にあるため。
新しい環境でも主体的に動ける行動力と答えられた方の回答より
  • スキルや経験も問われるが、それより新しい会社に入る上でのマインド的なところで本人の考えや姿勢、行動という部分が必須として期待されている。
  • 主体性と適応力、コミュニケーション能力を活かして、新しい環境において年収に見合う売り上げを短期間でつくることが求められる。
  • 既存社員は、転職してきた人に何を聞いてよいか分からないため、転職してきた側の方から主体的に動いて欲しいと思っている。
  • カルチャーが異なることが多いため、新しい環境に対する適応力が重視される。
経験業種でのスキル・ノウハウの転職先企業への汎用化と答えられた方の回答より
  • 最近、バックオフィス部門の採用が多い。少人数の会社やベンチャー等は評価制度、社内規定等において整備が不充分だったり、働き方改革等で昔作成された内容の改定を行ないたいとされるのが多いため、そういった就業規則や社内規定の改定・見直しに知恵を借りたいとされる募集が目立つ。
  • 異業界の人は業界経験者にない視点を持っていて、ビジネスチャンスをもたらす可能性がある。それを最大限生かしてもらうためには、前職経験を汎用化し、言葉の違う自社の社員に抵抗をもたれることなく話して欲しいと思っている。
  • 既存の体制から、新しい発想での業務改善と発展を期待されている。
マネジメント力と答えられた方の回答より
  • どの会社もリーダー、管理職に弱みをもっている。社内で育てられなかったため、理想の管理職層像を求めがちになっている。
  • 近い将来にマネジメントを任せるため、同じ組織のメンバーとの信頼関係構築を早期にできる方が求められているため。
  • ミドル採用だと部長職などの役職者を募るケースが多いので、マネジメント力を求める求人は多い印象。
  • 外部のマネジメントノウハウを吸収したい企業が多い。
慣習にとらわれない柔軟な思考と答えられた方の回答より
  • 長らく固定化している既存ルールや人間関係を変化させ、社内に新しい動きや新陳代謝を促すことを期待されている。
  • グローバル人材を求めている会社が多いので。
  • 既存体質からの脱却をはかるため。

Q11求職者が異業種転職を検討するにあたり、注意すべき点を教えてください。

  • 経験やスキルといったものを活かして、という意気込みや自負することも必要ですが、何よりまずは「人として」だったり新しい会社に入る上では「初心を忘れず」という基礎的な心構えが案外問われてしまう。年齢が上がるにつれ反比例してしまうこういった点が、注意すべき点ではないかと思います。
  • 企業側が、あまりこれまでの経験のことを詳しく分からずに、「多分大丈夫そうだな」と採用するパターンがあるので注意。ITでよくあるのは、「ITを何かしらやってたら大体IT分かるよね」というパターン。そういう会社はインフラエンジニアもアプリエンジニアも同じと思ってしまっているため、入社後にミスマッチが起きやすい。 ITに限らず、きちんと企業側が候補者の異業種の経験を汎用化して正確に理解しているか、過去の経験の何を自企業にどう生かしていきたいかを明確化できているかは候補者側のほうで明らかにしないといけない。
  • 経験を活かせる場所を探しがちですが、企業は経験よりも現場を統率する力を望んでいて、経験や知識など後からいくらでもついてくると思っている。これまでの経験をアピールしていてもあまり意味がない。人間味、器の大きさなどを吟味してくる。
  • 地方中小企業への転職では業務内容、職場環境が思っている以上に「整備されていない」「何もない」ことが多いため、仕事内容はこれまでの業務領域からの拡大を考慮しておかなければならない。
  • ミドルの場合は、転職回数も複数回になっており、短期間での退職は考えたくないはず。応募対象の企業と自分について、エージェントとよく相談して納得のできる条件を検討してほしい。
  • 異業種であれ、求める考え方などがマッチすれば活躍している人が多い。その会社が何を求めているのか、またそれはなぜなのかを明確にしておいた方がミスマッチを防げると感じる。
  • 特にエグゼクティブでの異業種転職では、実際に入社してからの年収、ポジションはもとより、部下、上司、役割、他の部門との連携など、より具体的に事前確認することが重要。
  • 自分はなにができる人材かをきちんと伝える。また、年収UPを望みすぎるとそれなりの期待やプレッシャーもあるので、自身の力量と企業のミッションを慎重に検討してほしい。
  • 企業にとって自分のどんな経験がお役に立てるか、今後何を学ばなければならないか、具体的にイメージを描けるかを考えてから応募されたほうがいいと思います。
  • 新規事業を始めるために求人を出すことが多いので、転職先が異業種異職種の方を受け入れる態勢がきちんと整っているかを気にした方がいい。
  • 会社へ馴染もうとする努力を自己満足で行わず俯瞰的に実行すること。事前情報の収集をできうる限り行い、選考フェーズに乗ること。
  • いままでと違う会社でこれまでの常識は通用しないし、これまでの実績も通用しない。まずは信頼を勝ち得ていくところから。
  • 人間性が最後は物を言うケースが多いです。円滑なコミュニケーションを図るための折衝力・判断力・牽引力が重要です。
  • 入社後のキャリアパスをしっかり描いていること。入社後の業務内容や環境に齟齬がないか、しっかりと確認すること。
  • 経験業界での転職を強く推奨されるネガティブ面接に耐えて、転職動機を面接官に訴える意志力と説得力。
  • 業界が変わるため風土や慣習が大きく異なるので、前職の慣習などから早く脱却すること。
  • 職種内容でなく、その業界の文化を受け入れられるかどうか。
  • 元の業種に戻ろうとしても戻れなくなるかもしれないこと。
  • 年収にとらわれすぎないで選択肢を広げる。
  • 職種での経験が活かせるかどうか。

Q12Q1で「担当したミドルの転職者のなかで、現在、または直近の業種とは異なる企業への転職を実現された方がいない」と回答された方に伺います。
ミドルの転職者が異業種への転職が出来ない理由は何ですか?上位2つの理由を教えてください。

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