2013/12/08up!
業界全体で技術者不足だが、求人ニーズは経験者に偏り
建築業界では、震災以降、求人ニーズが増えています。建築ではインフラ周りやハコモノ分野、土木では
機関整備、インフラ修繕分野、プラントでは国外部品分野が特に増加傾向にあります。要因としては、震災復興事業の本格化とアベノミクスによる公共事業投資増、オリンピック開催決定やタワーマンション開発の堅調な伸びなど、いくつかあります。
しかし、業界活性化に期待が膨らみつつある中で、民間の設備投資には至っておらず、完全な回復基調とは言えません。加えて建設業の構造的な部分の業者数の多さや労働集約型産業であることや、建設業就労者数を見ても2011年以降の復旧復興工事により需給がタイトになっていること、労働者の不足が建設業全体のボトルネックになっています。
求人ニーズ
求人ニーズは多様化。特にニーズが高いのは設備関連の電気系
増える求人の中でも特にニーズが高いのは、設備系の電気関連です。理由としては、元々、電気分野の経験者が少なく、育てる環境がないとなかなかキャリア採用しにくいという現状がある為。その一方で、機械設備設計・意匠・施工関連は比較的に経験人材が豊富なので、企業側は採用の際に経験を特に重視しています。若くポテンシャルがあり、資格を所持している人や施工管理経験のある30代などであれば、中小規模から大手企業への転職も大いに可能であると言えます。
また、技術者不足による人件費・資材費の上昇や若年層の確保・育成時間の不足により、シニア層の求人も目立ってきており、特に経験値を必要とされる業務(品質管理、カスタマーサービス、リフォーム、リノベーション、コンストラクションマネジメント等)にスポットが当たっています。
求められる人物像
与えられた環境で、より高品質なものを提供できる人
求められているのは、どの分野も同じで、与えられた予算と素材と工法で、時間内により高品質なものを提供できる人です。また、業界の特徴として、今までの経験分野を重視するので、マンションはマンション、商業施設は商業施設、大規模案件であれば大規模案件など、過去に扱った案件の規模で判断されます。
その中で、企業のニーズと求職者の経験と資格が合致した場合、面接で経験の裏付けと環境に合うかを、ヒューマンスキルと合わせて判断されます。
もし、マンション規模から大規模案件などを扱う企業に移る場合には、前職の経験の中に大規模案件などの履歴が数件あれば可能性はありますので、履歴書には今までのご経験をより詳細に明記するとよいでしょう。
前提として、履歴書重視で判断しているのが現実で、面接はあくまで最終的にヒューマンスキルが合うかどうかの判断の場です。面接では、特に経験などをとりつくろったりせず、聞かれたことだけを的確に答えることをお勧めします。
時には圧迫面接のようなこともありますが、空気に飲まれて過剰なアピールなどをしないよう、聞かれたことだけ淡々と答える事を考えましょう。受け答えで業務風景なども見えるので、訥弁なくらいが好まれます。