2014/03/13up!
グローバル化で変化する製薬業界の求人ニーズ
市場の変化
伸び悩む市場の中で、各社、グローバル化にシフト
武田薬品工業の経営トップ交代、早期退職、エーザイの工場売却に伴うリストラ策など、多くの企業が利益構造の伸び悩みを抱えている中で、国内大手各社は経営体制の見直しと共に、次の手を考え始めています。特に、グローバル化をはかり、研究・開発拠点を移し意思決定のスピード化を進めるとともに、リスク分散での外部委託も進み、治験のみならず製造についても受託企業と積極的な協働を行っている企業が増加傾向に。
そんな中、ライフサイエンス業界全体の求人市場では、外資・内資製薬企業におけるグローバル治験増加化に伴い、CRO業界からのモニタリングリーダーを中心に求人が増加しています。また、IPSや
幹細胞を中心とした再生医療や創薬ベンチャー企業にも注目が集まっています。実際弊社に来ている求人も、この2つのカテゴリに関連した企業が増えつつあります。
求人ニーズ
開発戦略のグローバル化により、受託企業のニーズ増
製薬企業における開発戦略のグローバル化・スピード化により、海外企業と同様、リスク分散をふまえた受託企業への委託化が進んでいます。その為、CRO・CSOさらにCMOなど、受託企業の求人ニーズが増加傾向に。一方、製薬企業側では、MRと品質保証(QA)のニーズが高まっています。
MRといっても、エリア・大学担当ではなく、領域担当にニーズが変化しています。これは、薬事法の改正の影響が1つの要因として考えられ、医療現場に近い、学術的なメディカルサイエンスリエゾンや癌領域、神経疾患領域などの領域に特化した人材が求められる傾向になっています。
生産部門では、製造分野をグローバル品質基準にしていくために、海外とのやり取り経験がある方や品質保証職(QA)やバイオ医薬の製造経験者が求められています。
CRO・CSOといった受託企業に求められる人材は、現場スタッフのみならず、マネジメント力を持った、管理職もとよりリーダー経験者です。理由としては、そもそもリーダー経験のある人材が少ないことが考えられます。その為、リーダー経験のない40代が増加し、転職の際にミスマッチが起こることも少なくないようです。
各企業で共通している基本的な採用基準としては、パッション・人間力・コミュニケーション力・行動力が主ですが、CROでは、治験のグローバル化により、英語力や問題解決力のある臨床開発職が、CSOでは、提案力のあるMR職がそれぞれ求められています。
アドバイス
各人材紹介企業のメリットを把握し、うまく活用しましょう
ライフサイエンス業界は、まだまだ人材ニーズが増加傾向。求人を出す企業も大手からベンチャーまで幅広く、採用に関わる人材紹介企業も(1)大手総合型(2)業界特化型(3)個人ベースと様々です。それぞれの人材紹介企業のメリットをうまく活用することが、チャンスを広げることになると思います。
大学受験とは異なり、企業の採用視点は若干、多様化されております。一度、面接で失敗しても過度に気にせず、自己理解をしっかりし直しましょう。目を輝かせ、真摯さを持ちながら第三者的なコンサルタントの意見やアドバイスを受け止めて、二人三脚で一気に進めると必ず良い結果になると思います。