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96「スカウトを送りたい職務経歴書/送りにくい職務経歴書」について

アンケート実施期間 : 2023831日 ~ 202396
有効回答数 : 260
求職者のWeb履歴書の半数以上が「スカウトを送るための情報が不十分」と感じるコンサルタントは23%。
不十分と感じる内容は「直近企業の職務内容」が最多。職種特有の「注目ポイント」多数。
今回は、「スカウトを送りたい職務経歴書/送りにくい職務経歴書」についてコンサルタントに伺いました。

スカウトを送る際に、職務経歴書・履歴書の内容が不十分で送付判断ができない求職者が半数以上いると感じるコンサルタントは23%となりました。特に不十分だと感じる項目は「直近在籍企業での職務内容」が多く、続いて「過去在籍企業での職務内容」、「職務要約」との結果に。

また、コンサルタントが「職務経歴」で注目しているポイントでは、「職務内容が具体的に記載されているかどうか」が83%でトップとなりました。職種特有の注目ポイントについても、「商材・顧客層(営業系)」「採用人数・計画立案経験(人事)」が記載されているかどうか、など多くの回答が集まりました。

他にも、「スカウトを送る際によく使うキーワード」「転職成功する人の職務経歴書記入方法の特徴」などについても伺っています。ぜひご覧ください。

Q1スカウトを送る際に、職務経歴書・履歴書の内容が不十分で送付判断ができない求職者はどれくらいいると感じますか?

Q2スカウトを送る際に、職務経歴書・履歴書の内容が特に不十分だと感じる項目を、教えてください。

その他の回答
  • 具体的な実績
  • 志望動機 自己PR
  • 端的に記載されており、具体性に欠ける。
  • 営業ならお客さんはどんな人か。社内の役割。

Q3スカウトを送る際に、「プロフィール」で特に注目しているポイントを、教えてください。

その他の回答
  • 記載内容の丁寧さや分量から、転職に対してどれだけ積極的か

Q4スカウトを送る際に、「職務経歴」で特に注目しているポイントを、教えてください。

その他の回答
  • 職務要約と直近3年〜5年の職務詳細

Q5スカウトを送る際に、「フリーワード検索」で直近よく使うフリーワードがあれば教えてください。

その他の回答
  • 資格
  • マーケティング
  • 求人で使用されているピンポイントのキーワード
  • 人事企画、制度企画など、人事職種の中でも具体的な領域を指すワード

Q6「職務内容」において、職種特有で注目しているポイントがあれば職種と具体例を教えてください。

営業系
  • ・どの企業に対して営業活動をかけているか
    ・営業活動の中でどういった活動をしているか(例:新規か既存か、海外協力会社と協働か、代理店販売か、など。)
  • 経験した業務内容、年数、業績、語学力、海外駐在経験、マネジメント経験の有無。有の場合はそのスケールなど。
  • どういう商材を扱ってきたのか
    営業スタイル
    直近数年の実績(予算と実績、達成率)
  • 何を売り、顧客層はどういったターゲットだったかなどの具体性が見えるかどうか
  • 部長以上との商談、アプローチの営業経験
管理部門系
  • ・人事:採用でも新卒と中途どちらの経験があるのか、採用計画の立案から携わっているのか、採用実績数、給与システムの導入・ベンダーとの折衝・選定に携わっているかなど
    ・経理:連結決算の経験や税務申告、財務諸表作成の経験、資金調達の経験などを見ております
  • 人事職種特化のご支援をさせていただいている為、
    人事の中でもどのような領域にお強みをお持ちでいらっしゃるかを見ています。
    例)人事企画、人事制度企画、報酬、評価、労務企画、BPO、業務改善、DX、人材開発、研修、人材教育、新卒採用、中途採用、エンジニア採用 等
  • 人事部門:人事制度・給与制度等の見直し経験
    経理財務部門:上場企業での連結・開示経験
    総務部門:上場企業での株主総会対応経験
  • 経理:決算書作成、税務、連結決算、IPO経験等、希少性のある経験があるかどうか。どの程度の企業規模での経験を有しているか。
  • 具体的な実務経験の豊富さ(決算/連・単、機関法務、経営戦略、資金計画等)と具体的な成果
経営・経営企画・事業企画系
  • 経営、経営企画、事業企画は職務内容の範疇が各社によって大きく異なるため、守備範囲を具体的に示されている方を見ています。
  • 次期社長候補を探す場合、経営トップ、事業部長、役員などの経営経験があるかどうか
  • 新規事業開発やITを活用した業務効率化や課題解決経験
  • 経営計画への関与、経営との接点、M&Aの関与
  • 事業企画か開発か、具体的な業務領域や業界等
IT・Web・通信系
  • IT系の方は、PG→SE→PL→PMと進むのが通常。ただ、その進化と共に、手を動かせない(プログラミングや実機テスト等から離れていてついていけていない)ケースが多い。一方で、企業要件は、手を動かせる、プレイングマネージャを求めることが儘ある。
  • ハンズオンでの開発、もしくは管理系の業務に就きながらも自分で手を動かして業務を遂行できるか
  • インフラエンジニアでクラウドネイティブの経験があるのかどうか
  • 御担当されているプロジェクトの業界領域
コンサルタント系
  • ・アドバイザリーやコンサルなどの経験がどれぐらいあるか
    ・コンサルは予算も有るため、その達成率と売上
    ・コンサルタントとしてどの分野の経験を積んできたか
  • 要件定義、PM/PLの経験、並びに、マネジメント/PJの規模については、年齢が上がるにつれ、特に着目しています。
マーケティング・販促企画・商品開発系
  • オンライン、オフラインのどちらに強いか
  • デジタルマーケティング対応ができるか
  • 具体的なマーケティング手法と実績
不動産系専門職
  • 施工管理、マンションフロント、意匠設計、プラント施工管理、プラント設計、意匠設計、設備管理、プラント保全などそれぞれ何年経歴があるか、どんな物件か、物件数、組合費値上げ交渉成功、出張期間など
  • どの立ち位置の経験があって、次はどこに転職したいのか
    例:ゼネコン→デベロッパー
  • 規模感

Q:上記について、具体的なエピソードがあれば教えてください。

営業系
  • 別業界の海外営業職ポジションの候補者様の職務詳細を拝見し、営業活動の具体的な内容が提案企業の業務と非常に親和性があり、推薦したところ非常にフィットしていた。
  • 営業部門の新規立ち上げによる採用のため、新規開拓・販路拡大での実績がある方にスカウトを打ちたかったが、職務内容の記載がなく打てる人材が少なかった
経営・経営企画・事業企画系
  • 次期社長案件で、起業した経営者ではなく、ある程度の規模の組織の中で事業部長など事業全体の予算管理や人的マネジメントを行っている方を探し、スカウト。事業部の人数、年間予算の金額、どこまで経営に関わる業務をしているかを職務内容から判断し、うまくマッチングした事例があります。
不動産系専門職
  • 物件によっては紹介する求人が変わってくるので、「マンションの新築・改修経験あり。S・RC造、5階~17階建て」など具体的でわかりやすく、添付求人も迷わずつけられました。

Q7職務経歴書・履歴書の作成でやってしまいがちな失敗例を教えてください。

その他の回答
  • 希望職種・業界が多すぎる。
  • 他責傾向の転職理由を長文で記載している
  • ミスタイプ(入力した後に読み返しをしていない)
  • 実際に行っていた業務内容ではなく、携わった製品や開発内容の紹介になっている。

Q:上記の失敗例について、具体的なエピソードがあれば教えてください。

  • 以下のような職務経歴書は、スカウトしたくてもできないなと感じます。
    ・直近の経歴しか記載されていない(過去の社歴が不明瞭)
    ・職務内容が薄い(スカウト可能か判断がつかない。一番重要なポイント)
    ・適当なことを記載している(XX月や、◯◯の担当などテンプレがそのまま残っている→やる気がないのかなと思える)
  • 求職者側での勝手な解釈により情報がとりあえず伝われば良いと思っている方が多く、書類選考が書類を正確にわかりやすく書くことができるというテスト的意味合いがあることを理解しておらず、ミスタイプやレイアウトズレ等をそのまま使用するケースがみられる。こちらから指摘しても、これで良いとの固い意志を示し、結局書類選考で落選することが見受けられる。
  • 履歴書の職歴欄に部署異動先や成果なども盛り込んでくる方が意外と多い。自分がどんなに頑張っているか、成果をあげているかを感情的に伝える文章も割と多く散見される。そういうことは面接で直接自分の口で伝えることが効果的であることを話す。
  • 経験をアピールしたいがゆえに5枚以上の職務経歴書になっていたり、全てExcelでフォントも小さく読みにくい職務経歴書だったりした場合は、経営人材として相手に分かりやすく伝える論理性が欠けていると感じスカウトしませんでした。

Q8転職成功する人の職務経歴書・履歴書の記入方法の特徴があれば教えてください。

  • 職務要約が分かりやすく、何が強みでどう貢献できるのかが冒頭に可視化されている。職歴については、会社の事業内容、年商、従業員数が各社書かれており、その会社での役職、部下人数、業務内容、実績が書かれてあること。表などを使って見やすくまとめられている職歴がベスト。自己PRなどを含めても3枚程度までが好ましい。
  • 誰が見ても分かるようなアピールができている。
    例えば最初の職務要約を読めば概略と希望が理解でき、職務内容詳細も客観的な視点で書かれていること。また自己PRもただの長文ではなく、なにをアピールしたいのかが明確で具体的なエピソードもある。
  • 定量的(数字で表現できるもの全て)および定性的な表現がバランスよく明記されている。
    またレイアウト(見やすさや訂正な枚数)の取り方の上手い方は、把握力・表現力に長けており、一定以上の評価が出来る。
  • 求人票に記載されている又は企業のプロジェクト事例などにあるようなキーワードやトレンドキーワードが多く記載されている。(例:IoTやDX、スマートファクトリーやサステナビリティなど)
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