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48「AIに代替される仕事/されない仕事」について(2017年版)

アンケート実施期間 : 20171122日 ~ 20171128日 / 有効回答数 : 181
81%のコンサルタントが『10~20年以内にAIに代替される業務がある』と回答。
一方で『AI進化の影響を受けて経営層やマネジメント職の需要が高まる』との意見も。
昨年、反響をよんだテーマ、「AIに代替される仕事/されない仕事」について。
2017年度版のアンケート結果をお届け致します。

この一年で、ビジネスや生活における利用がより進んだように感じるAI。ミドル世代の就業において、どのような影響を及ぼすのでしょうか。コンサルタントに伺いました。

『10~20年以内にAIに代替される業務がある』と答えたコンサルタントは81%。2016年調査の76%より5ポイントアップしました。AIによる業務代替は、今後も進んでいくことが予見される結果となっています。

『AIに代替されてなくなる職種や業種』に関する回答では、「経理・財務・会計系」職種が「秘書・アシスタント・一般事務系」を抜いて一位に。業界では「金融」が八位から三位に順位をアップさせました。同職種、同業界において実際にIT、AIが積極導入されていること、また一部の金融機関における人材削減などが理由にあがっています。

一方で『AI進化の影響を受けて、需要が高まると予想する職種はありますか?』という質問に対しては、「AIを制御・メンテナンス・導入サポートする職種」などAIそのものに関わるものの他、「マネジメントができる人材」や「経営人材」、「個別ニーズに合わせたサービス業」といった回答も。

「AIにはできない他者の気持ちを汲むようなコミュニケーション能力や、他者に感動を与えられるような人は唯一無二の存在になれる」など、人間力に関わることをAI時代のポイントとしてあげるコンサルタントが目立ちました。

ミドル世代の今後のキャリア形成において、心がけるべきことも伺っていますので、ぜひご覧ください。

※「AIに代替される仕事/されない仕事」について 2016年度版はこちらから
https://mid-tenshoku.com/enquete_consultant/report_30/

Q1現在ミドル世代が担当している業務の中に、10~20年以内にAIに代替されてなくなってしまう業務はあると思いますか。

Q2Q1で「あると思う」「どちらとも言えない」と答えられた方に質問です。
具体的に、どのような業務がAIに代替されると思いますか。事例をお答えください。

  • 大量データをある条件でマッチングさせる仕事。具体的には、個人情報のナレッジサービスの人財紹介業や技術紹介業。
  • 論理的な思考業務。販売計画、財務業務、問題点分析など。また経理などの複雑な事務業務。
  • CADオペレーターやBIMオペレーターの仕事がAIに代替され自動化していくと思います。
  • KPI管理など数値管理業務。職種的にはMRなど。
  • コールセンター業務全般、経理職、法務、労務、貿易関連等。
  • デジタルで判断できる仕事や繰り返しの単純作業。たとえばデータセンターの監視業務や一般事務。
  • ミドル世代に限ると、なくなる職種はあまりないかもしれませんが、マネージャー人員は間違いなく減ると予想しております。
  • ミドル世代に限定せず、全ての事務関連の処理はAIに代わる可能性があると考える。ミドル世代に多い「部下のマネジメント業務」も、スケジュールの把握や移動距離、業績などをAIで分析し、ある程度の傾向をつかんで自己管理できるようになったり、細かな監視が不要になるかもしれない。 「長年の勘」とも言われる感覚値的なデータも、簡単に傾向分析できるようになれば、在職年数に関係なく誰でもすぐに最小限の人数と時間でパフォーマンスを発揮できる時代になるかもしれない。
  • ミドル世代に特化した話ではないが、総務や人事労務はRPAを導入することで代替可能な職だと思う。データ分析や解析が伴うWEBマーケもディレクションできる人間が1名いれば、大人数で分担する作業は不要になる。
  • 会計については、特にそう思います。税理士の方が一般企業への転職を希望されるケースが多くなったと感じます。
  • 銀行窓口係や受付係(病院、企業)、オペレーターなど。
  • 経営者以外のほとんどすべての業務。
  • 工場や製造業では人数が減るが、監視または工夫するための人材は必要である。
  • 生身の人間が供するサービス、曖昧さを含んだ情報を扱う仕事以外の全ての領域でAIが置き換わる可能性が大きい。
  • 単純作業であり、かつヒューマンエラーがないほうが、スピード感をもって進む職(事務、経理など)で、すでにその職の効率化を目的としたパッケージの開発が進んでいる領域(ERP、会計システムなど)は、取って変わられる可能性が高いと思います。
  • 美術・創造関連、裁判的業務、医師の判断による病因の決定、悩み・進路・就職等の相談以外の業務についてはかなりの部分で代替されると思う。
  • 放送局の枠取り業務等、経験が無いと機械化できない業務もAIが進化すれば自動化できると思います。 スタジオカメラも一部はAIを利用してカメラマン不要なシステムも開発されています。
  • たとえばセールス。セールスリードの獲得はAIで十分代替可能。法人向けのルートセールスもAI(チャットボット含む)で大部分は代替される。一方、各職種職務の中でも前例のない事案や創造的な領域が多い業務、判断業務などは人間が行う事になると考える。

Q3現在ミドル世代が就業している職種の中で、AIに代替されて、なくなると予想される職種を教えてください。

上記について、その理由を具体的に教えてください。
経理・財務・会計系と答えられた方の回答より
  • 曖昧さに対応しないポジションが多いから。
  • 会計知識や技術知識をAIに搭載すれば、人の手がいらなくなると思うから。
  • 資格者が活躍する業務だから。AIが資格者以上のスキルを学習すれば、代替可能と考える。
  • 過去の事例を組み合わせ、プラス要件を付け加えられる方策についても、データベース対応ができそうだから。
  • 過去データから「what if」を導き出せる職種で、意思決定する方がいれば単なる選択肢の提供でしかないと思われるので。
  • 高コスト且つアナログなマッチングを行う業務から代替えが進むと考えます。
秘書・アシスタント・一般事務系と答えられた方の回答より
  • 簡単な事務作業や分析など、機械的に行えることは代替しやすい。
  • マニュアル通りの正確かつ迅速な処理に価値がある業務だから。
  • 感性を必要とする度合いが低い職種のため。
  • ルーチンワークや単純作業が多い仕事だから。
  • バックオフィス系、製造の管理に関わる部分等はAIで代用可能になると思うため。
  • 単純化しやすい業務であるため。
コールセンターと答えられた方の回答より
  • 基本マニュアルが徹底されている仕事のため。
  • 単純なオペレーションは代替されると思われるが、管理する側はたとえ少数であったとしても、最終的な決定や判断をするという意味で残ると思う。
  • 人的な判断を省く事ができそうだから。
  • 対面でのコミュニケーションが必要だと感じたため。
  • データの蓄積により、AIで対応可能。
  • 業務領域が明確で、過去のデータベースからAIで対応できる可能性が高いため。
人事・総務系と答えられた方の回答より
  • 人事査定などは感情が影響を及ぼす業務であり、これを刷新するためにAI代替が進むと思われる。
  • 経理業務や人事査定など管理系で一定のアルゴリズムにもとづいて行える業務はAIで代用が聞いてくると思う。

Q4AIに代替され、なくなるであろう職業が多いであろう「業種」を教えてください。

その他の回答
  • 通訳・翻訳。
  • 全て。
  • 物流。
上記について、その理由を具体的に教えてください。
IT・インターネットと答えられた方の回答より
  • 競争が厳しいIT・インターネット業界は、AIの導入推進に積極的であると思われるため。
  • もっともAIが期待される分野だから。
コールセンターと答えられた方の回答より
  • 既にAIが稼働している分野である。
  • コストや業務内容としてパターン化が可能であるため。
  • 繰り返し業務の度合いが高いため。
  • ルーティンワークを担当している人が多い業界と思われます。
金融と答えられた方の回答より
  • インターネット株式取引など、もう既にAIにより業務効率化が可能なツールないしシステムが開発されているから。
  • 社会的動きやリストラの発表がすでにある業界。
  • 特に金融の証券などは、過去実績を元に人よりもAIの方が正確にプランを立てられるから。
  • 現在AIで株価予想や為替予想が行われ、収益が出ているため。今後更にデーター蓄積が実現し、精度が上がる可能性が高いため。また銀行の人員削減が本格化しているため。
メーカー(コンピューター・通信系)と答えられた方の回答より
  • 機械化される。
  • 単純作業の削減がすすむため。
  • 最もAIに近い所であり、最初に手掛けられるから。
  • すでにデータ化、アウトソーシングが進んでいるため。

Q5現在ミドル世代が就業している職種の中で、AIに代替されないであろう職種を教えてください。

その他の回答
  • AI開発。
  • 職種の切り口では考えられない。
上記について、その理由を具体的に教えてください。
経営者・COO・経営幹部と答えられた方の回答より
  • 法人には意思決定機関が必要。
  • 最終的には物事の責任を取る人間が必要となるため。
  • AIデータなどを考慮してマネジメントを実施するには、人が最終的に決定する必要があるため。
  • 株など、利害関係で保有できるものに関してはなくならないと思われる。
  • 個の力量(経験とカン)への依存度が高い。アナログ的な判断が求められる仕事と思われます。
  • 経営者のお金を稼ぎたいという気持ちや社会貢献したいなどの感情は、AIには理解できないと考えるため。
経営企画・事業企画系と答えられた方の回答より
  • 創造的な仕事はAIに代替されにくいと思われるため。
  • 過去事例を元にした運用だけではなく、創造的なアイデアや仕事のやり方が重要になる職業であるため。
  • 発想力が必要な職種、人的関係をベースとした職種、微妙な判断力が要求されるような業務のため。
  • クリエイティブな職種で、過去データから導き出されない解が正となる職種のため。
営業系と答えられた方の回答より
  • 機能だけでなく感覚的な価値(好きか嫌いか)によって意思決定される要素が強い。
  • 人の思いや意思を作り考える業務の遂行や、対人スキルが強く求められるため。
  • 現場での対応(クレーム対応)など、人対人でなければならない業務がある。
  • 理屈、作業だけではない調整、交渉が必要のため。
  • 対応が多様。ともすれば逆の判断もありえるような業務、突発的に対応が必要な業務、二次的な対応を伴う業務、接触を必要とする業務などはAIでカバーできないと思う。
  • 人間力も必要とされる職種のため。
弁護士・弁理士と答えられた方の回答より
  • 交渉相手が人間であるので、弁護士はAIにとって代わる可能性が少ない。
  • 人の生死にかかわる仕事、人間でしか対応が難しいか判断力を要する仕事のため。

Q6AIに代替されず、なくならないと考えられる業務を教えてください。

その他の回答
  • イノベーション開発など、前例がない事を考える業務。論理ではなくアートを求められる業務。
  • 他者と高度なコミュニケーションを取りながら進める業務。
  • 人命にかかわるもの。
  • クリエイティブな職種。
  • 経営。
  • ない。
  • 意思決定のみ。

Q7AI進化の影響を受けて、需要が高まると予想する職種はありますか?

  • 判断に対し、人間の感情が左右される領域の職種。
  • ありとあらゆる領域のコンサルタント。営業ではなく、コンサルティング力が求められる。
  • AI化推進とAI化後の生き方を考える職種。
  • イノベーションコンサルティング、デザイナー、クリエイター、アーティスト。
  • 一時的にはAIのロジックを組む技術者は需要が高まると思う。また高いレベルで適切なマネジメントができる人材が求められるようになる。
  • AIを制御・メンテナンス・導入サポートする職種
  • AIの正常稼働を保障するセキュリティ関連職。
  • 過疎地の医療機関。
  • 経営人材。
  • 各種データや課題を考慮して最終的に決定する業務。
  • 管理側ポジション。
  • AIの影響で工数をかけずに新規事業を展開する企業が増加すると思われる。どの業界、ポジションではなく、AIを味方につけた企業がより成長し需要が高まると予測する。
  • 失業者が多くなるため、需要が高まるのは人材ビジネス。ただ就業先の確保が不可のため、一瞬のこと。
  • 人と人の繋がりに関係するもの、誰も考えつかないアイデアが必要なものはAIでは無理。
  • 家電メーカーやロボットメーカーの各種エンジニア。よりプロ化し、高い年俸で複数年契約する状態になる。人材はより流動化する。
  • 事業企画、経営企画、マーケティング、経営層。
  • 営業等、企業のフロントに立つ業務。バックオフィス系の代替えは大きく進む可能性が高い。
  • 個別ニーズに合わせたサービス業。

Q8「AIが進化し、代替する業務がある」ということを前提に置いた時に、ミドル世代はどのようなことを心がけてキャリアを積んでいくべきでしょうか。

  • 自分のしたいこと、やりたいことは何なのかという、素朴な問いかけに対する答えを用意しておくこと。
  • 自分には無関係であると無関心になること、敬遠することをせず、情報収集を行うこと。
  • 経験に頼らないこと。人工知能を利用するという発想を持つこと。
  • 選択と集中。人がすべきこととAIに任せた方がいい作業を明確に振り分ける柔軟な考え方、行動力を積むべきだと思う。
  • 会社の看板や資格に依存しない働き方、自己ブランディングを意識した働き方を目指す。
  • 「手」に技術ではなく「頭」に技術をつける。
  • 新しいことに対するアレルギーを持つ人が多い。時代についていけるように頭をやわらかくし、時代の移り変わりを受け入れてすごした方がいいのではないでしょうか。
  • 機械学習、深層学習、数値シミュレーション、ビッグデータの学習処理等について勉強をする。
  • 先入観、思い込み、過去の事例へのこだわりを捨てることが大事。
  • とにかく新しいもの・情報に常日頃から触れ、活用して取り入れてみる。人間の感情に関わるような仕事を選ぶ。 最後はあきらめて、好きなことを追求する。
  • AIは人が人らしく生きるための支援システムなので、近い将来ほとんどの人は仕事が無くなります。そのため、ハンディキャッパーなど弱者支援や地域活動を通じて生きる方法を身に付ける必要が増すと思われます。
  • 自分の介在価値、存在価値を常に念頭に置いてキャリアを考えるべき。
  • 自分でなくてはいけない理由を明確にして、介在価値を生むこと。
  • AIが進化した上でも、その人の判断力・経験値が求められるだけの人間力を身につける。
  • AIがまだ追いつけない「人間的」な要素が介在する業務でキャリアを積んでいくか、マネジメント・コミュニケーション力・専門技術・企画力などを磨けるようなキャリアを積んでいくべきと考える。
  • 人脈づくり。
  • 自身の業務が「AIで代替可能か?」と常に自問自答し、よりコンサル色が強く、クリエイティブな業務へ自分の仕事を変化させていく努力を続けること。
  • 人間らしさを尊重し、全ての仲間に配慮する思慮深い考え方を心がける。
  • AIの思考や指示をより熟慮する必要が出てくるが、企業に求められる要素はあまり変わらないと思われる。
  • AIにはできない他者の気持ちを汲むようなコミュニケーション能力や、他者に感動を与えられるような人は社会の中でも唯一無二の存在になれると思う。
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