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31「ミドルが非管理職として働くこと」について

アンケート実施期間 : 2016513日 ~ 2016524日 / 有効回答数 : 100
非管理職として働くメリットは『自身のスキルや知識を深堀りすることが出来る』こと。
デメリットは『年収が大幅には上がらない』こと。
ワークライフバランスに合わせたキャリアの選択が求められる。
マネジメントポジションで採用されることの多いミドル世代。一方で、非管理職として採用されるミドル世代の実態は、どのようなものなのでしょうか。今回は「ミドルが非管理職として働くこと」について、コンサルタントに伺いました。

非管理職として採用されることが多い職種としては『営業系』(48%)、『技術系(機械・メカトロ・自動車・電気・電子・半導体)』
(28%)、『経理・財務・会計系』(27%)、『技術系(IT・Web・通信)』(27%)という結果に。管理能力よりも特定の実務経験の豊富さや専門性が求められる職種においては、非管理職として活躍出来るチャンスが多いようです。

非管理職として働くメリットとして一番に挙げられているのは『自身のスキルや知識を深堀りすることが出来ること』(64%)。その他にも『過大な業務責任を負うことがない』(35%)、『細かな社内の調整ごとに煩わされない(33%)』と、管理職ゆえの責任や調整ごとに煩わせることがなく、自分の専門性を深めていくことが出来ると言えます。

その反面、『年収が大幅には上がらない』(59%)、『人材の育成やマネジメントの知識が身につかない』(52%)というデメリットも。ワークライフバランスが多様化しているからこそ、メリット・デメリットを考えながら自身でキャリアを選択していくことが必要です。

Q1ミドル世代を対象にした求人では、管理職と非管理職のどちらのポジションが多いでしょうか。
※ 管理職候補など入社後1~2年以内に管理職に登用されるポジションは、非管理職には含まれないとお考えください。

Q2ミドルが非管理職として採用されるケースが多い職種を教えてください。

その他の回答
  • 職種による偏重は見られない。
  • EC。
上記の職種において非管理職として採用された場合、どのような業務内容を担当するのか具体的に教えてください。
  • 経理:日々から月次・年次の経理業務。
    営業:ルート・新規関わらず顧客訪問・折衝・提案業務。
    サービス:飲食系の店舗内接客・調理場での業務。
  • 営業は現場に立ち個人の売上責任を負う形。
  • 人事:労務関係の改善業務と人事考課の改定など。
    法務:景表法や薬事法に基づき商品の表記や広告などにイリーガルな部分が無いかのチェック。
    ロジ:物流改善。
  • 法務:事業領域や法務面で高い専門性をベースに事業推進や法的課題解決を期待される業務。
    営業:顧客アカウントを持って高い収益をあげる業務。
  • 営業:プレイヤーとして、期待される役割(目標)達成に集中。数字を作るor数字を作れる仕組みをつくる。
  • 現場技術者としての業務。
    建築…施工管理など。
    クリエイティブ…アパレル縫製技術指導など。
  • 技術系に関してはマネジメントではなく専門スキルを強化していく業務を担当。
  • 技術系:電気設備の保守・点検のセールスエンジニアやフィールドエンジニア。
  • 不動産業界:AM、PM、BM。
    建築業界:施工管理など。
  • 人事:採用担当。
    営業:いち営業担当者。
上記の職種について、非管理職としての採用が多い理由を具体的に教えてください。
営業系と答えられた方の回答より
  • 営業では、特定の顧客を深堀や、専門的な知識を持っている人が特定のことをするケースが多い。
  • 歴史のある企業ですと、管理職が多いため、バランスを調整していく必要がある。また、マネジメントより、数字を作れる人材のニーズが高い。
  • チームではなく、個人で動く必要がある役割であること。もしくは、個人の特性上、個人のほうがパフォーマンスがあがること。
  • 役職者は既におり(ミドルより少し上の世代)そのため、担当者クラスとなる。
  • 営業に関しては大企業であればあるほど上のポジションが少ないため。
技術系(機械・メカトロ・自動車・電気・電子・半導体)と答えられた方の回答より
  • 技術系職ではそもそも仕事がプロジェクト単位で行われるため、プロマネはいるものの管理職ではない。
  • 専門性が要求されるポジションは非管理職での採用が多いように思う。 ただし非管理職といっても、ラインの管理職ではないが処遇はそれに近いものもある。(管理職を部下を持つラインの管理職と想定)
  • 特定の技術や知識、経験が必要とされる職種は、管理よりも実務経験が豊富な人が採用される傾向があるため。
  • 技術系では要求される職種が多岐にわたり、そのうちであてはまる技術を持った方となるから。
  • マネジメント業務の負荷をかけさせない専門職(プロフェッショナル)を求めているケースが多い。
経理・財務・会計系と答えられた方の回答より
  • 教育や育成が間に合わない。または、経験者の採用が効率的のため。
  • 管理職が既におり、その方を退職させることが出来ないので。
  • 人員管理よりも業務内での専門が求められる方が多いため。
技術系(IT・Web・通信)と答えられた方の回答より
  • 技術系職では、そもそも仕事がプロジェクト単位で行われるため、プロマネはいるものの、管理職ではない。
  • 個人の成果物が重要な職種な為、非管理職として採用可能だと感じます。
  • 管理職よりも、技術力などが必要とされているため。
マーケティング系と答えられた方の回答より
  • 多いというよりは、プロフェショナルキャリアとして上までいける可能性のある職種だから。
  • 単に管理職としてより、即戦力を必要としている企業が多いからだと思います。
技術系(建設・設備・土木・プラント)と答えられた方の回答より
  • 技術、ノウハウそのものを求めている求人なので双方がマネージメントを希望していない。
  • マネジメント能力よりも資格や現場管理能力が必要とされるため。

Q3非管理職として採用されることが多い、ミドルの年齢層を教えてください。

上記の理由を具体的に教えてください。
30代後半(35~39才)と答えられた方の回答より
  • 実務領域のエキスパートとして実務を任せることができて、かつ、管理職でなくても 本人も周囲もそれを受け入れるのができる年齢である。
  • スキルが活かせる方で、なまじ管理職になって実務から遠ざかった方でない方が求められています。
  • スペシャリストとして専門性を持ちながら、今後の成長性も期待できる。
  • 30後半であれば、40代になって管理職としての期待がもてる。
  • 経験が豊富でプレイヤーとしてのフットワークを考えて。
40代前半(40~44才)と答えられた方の回答より
  • 40代以上の管理職がいる組織やミドルの経験値を歓迎要件にしたプレイングの業務が多いから。
  • 管理職が50歳前後、メンバーが20代、30代という組織が多く、その中間層として採用。
  • 40代が今後のキャリアを考えてもご活躍頂く面で採用に決断しやすいご年齢のため。
  • 45歳より高いとチーム構成上あまり釣り合わない事が多いため。
  • 40代後半以降は何らかの役職を与えられる傾向が強い。
40代後半(45~49才)と答えられた方の回答より
  • ある程度(できれば多方面での)の実務の蓄積あることが望ましいため。
  • 入社後の勤続年数を長くしたいため。
  • 豊富な経験を重視しているため。
50代前半(50~54才)と答えられた方の回答より
  • 特に製造関連は、50歳をすぎても、経験がよければ、それなりに対象となる。
  • 成長期の企業の仕組み作りを経験しているため。
50代後半(55~59才)と答えられた方の回答より
  • 若手ではないので、役職よりも自分の技術を生かして長期に勤務したいと考える人が多い。
  • 給与面でも厚遇を期待しないため。
60代以上と答えられた方の回答より
  • 実務経験が優れており、かなり進化された専門性のある方ならむしろ60代の方も勝負は可能。
  • 特殊な能力を活かせる。ここでは、年齢は特段関係ないと思われる。

Q4非管理職として働くことのメリットを教えてください。

その他の回答
  • 管理職が、待遇のヒエラルキーという会社は既に古い。スペシャリストで高待遇の会社もふえているし、それが当たり前。自衛隊も士官の割合が多すぎて問題になっている。
  • 担当者として社内の細かい業務も把握できる。
  • 人を教えることの喜び。
  • 専門スキルを活かすことができる。
  • 社内政治に翻弄されず顧客や課題にストレートに向き合い易い。
  • 成果が明確である。

Q5非管理職として働くことのデメリットを教えてください。

その他の回答
  • 若手に代えられるリスクがある。
  • 将来へのキャリアアップができない。
  • 将来的に歳を重ねて転職の幅が狭まる。
  • 理解者が少なくなる。

Q6管理職を希望するミドル世代は増えていますか?減っていますか?

上記の理由を具体的に教えてください。
増えていると答えられた方の回答より
  • 需給バランスは均等でないが、求職者側はその経験有無に関わらず30後半位からマネジメント志向が高まるように見える。
  • 転職市場に敏感な方が多い。次なるキャリアアップを考えるミドル層が増えている実感。
  • 自身の経験を活かしてマネジメントのポジションで活躍したい求職者がミドル層には多い。
  • 仕事の幅・年齢を考えて管理職への要望は多い。
  • マネジメントスキルをつけたいと望む人が多い。
減っていると答えられた方の回答より
  • マネジメントポジションよりも年収が管理職クラスと同等に確保できれば管理職にはこだわっていないように思える。
  • 最近はエキスパートやプロフェッショナルな技法や独創性が求められることが増えているため。
  • 中途採用市場が拡大するに付きスペシャリストスキルを身につけるという意識が浸透している。
  • プレイングマネージャーとして現場にも直接携わりたいと希望する方が多い。
  • 人に拘わりたくない。人事考課は辛くてまっぴら。
どちらとも言えないと答えられた方の回答より
  • 本当は管理職は個社ガラパゴスだと気づいていており、直接収益を産み出せるかコストを下げられるかが問われていくだろうと予測しながら、やはり肩書きが欲しい人が多い印象。
  • 40代、50代前半は未だ可能性を追求したいことと、子供の教育等でお金もかかるので役職を志向するが、それを超えると、むしろ長期で働ける仕事を目指すようになる。
  • 管理職としてマネジメントを行っていきたいか、専門性を追求された以下は個人の趣向性による部分が多く、時代に関わらず一定数の割合でわかれていると感じます。
  • 大企業では本当はなりたいと思っていても、50代の非管理職を見てるとあまり期待が持てなくなっている状況はあるかと思います。
  • 転職希望者の第一の希望は年収UPであるのでそれほど職位には拘らない。

Q7選択肢の一つとして、管理職にならずに非管理職として働き続けることを求職者に薦めますか。

上記の理由を具体的に教えてください。
薦めると答えられた方の回答より
  • カルチャーやバリューが異なる会社に横入りで、上にも下にも横にも信頼を短期間で得る覚悟と方法を持つ人は少ないから。
  • 特定分野の能力の高い方であれば、プロジェクト単位の管理能力で問題ないため。
  • マネージメントはそれほど面白い仕事ではないしまた、大して尊敬もされない。
薦めないと答えられた方の回答より
  • キャリアアップ(年収アップ)を転職の決め手にお考えの求職者の方が多く、その指針を基にする場合管理職へのキャリアパスは外せないと感じるため。
  • その年齢により、今後の展開を踏まえるとマネージメント経験のキャリアがとても大事である。
  • やはり、裁量を持って仕事をすることが面白さに繋がると思うため。
どちらとも言えないと答えられた方の回答より
  • 人それぞれのライフプラン、ワークスタイルによって分化しているためコンサルタントから薦めるものではない。アドバイスはできるが。
  • 管理職への適正・能力の無いと思われる人には負担になるため。また、技術を追求したい方にはマネジメント業務は足かせになるため。
  • 個人が優先するワークライフバランス等もあるため。

Q8非管理職として転職をし、実際に活躍されている方のエピソードがあれば教えてください。

  • 元々循環器特化型の営業から画期的な新製品・手技啓蒙の新設事業部へ。シニアスペシャリストとして採用。待遇はマネジャータイトルだが部下なし。本人としても環境が変わり、勝手がわからない中、いきなりプレイングマネジャーはしんどいので望む形となっているご様子です。
  • 中華系完成車メーカーへの転職。その方はトヨタ生産方式のスペシャリスト 年齢も55歳と日本では中々受け入れてくれる企業もなかったが、年収を全く落とすことなく、1400万円レベルでの転職をしている。
  • 外資リサーチ会社でマネージャーとして働いていた方が、リストラされて転職。日系のリサーチ会社に転職、グローバルリサーチ担当として、営業を任されて、結果を出されています。
  • 57歳の大手企業管理職経験者の方が、部下管理・指導の煩わしさから解放され、これまでの専門性のみを活かすことによって伸び伸びと働いておられる方もいます。
  • マネジメントよりも技術者としてやっていきたいと相談に来られ、年収200万円ダウンで転職されたが、日々専門性を高められると高いモチベーションで働いている。
  • エンジニアですが開発に没頭できて余計な資料を創らなくて良いため業務に集中できる。結果、2年後に2等級昇進、給料も20%アップしました。
  • 会社からの数値責任から解放され、プレヤーとして伸び伸びと仕事に携わることで精神的にも健康で、仕事が楽しくなったそうです。(管理職経験者)
  • 年収はダウンしたが、サポート的なポジションに就くことにより管理職の時よりも頼られる存在になり、充実感が増したと言う人がいました。
  • 経理実務や海外子会社対応など、管理職ではないが、年収も高く、会社での存在意義があり、ご経験・資格を十分に生かしている。
  • 社長直下のポジションで、特殊ミッションを担当。大型プロジェクトに発展し、会社の業績に大きく貢献している人がいます。
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