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15「転職すべき人 / 現職にとどまるべき人」について

アンケート実施期間 : 201518日 ~ 2015122日 / 有効回答数 : 172
多くの方の転職支援を行っているキャリアコンサルタント。そんなコンサルタントの半数近くは、「面談した3人に1人は転職せずに現職にとどまったほうがいい人だった」と感じていることが明らかになりました。

そこで、「転職すべきか否かを判断する方法」をコンサルタントに伺いました。最も多くのコンサルタントがおすすめした方法は「キャリアの棚卸しを行い、キャリアプランを見直す」で、65%のコンサルタントによる支持を得ています。2位は「コンサルタントにキャリア相談を持ちかける」で51%、3位は「転職活動を始めてみる」で41%でした。

多くのコンサルタントのアドバイスに共通していたのは、「安易な転職をするべきではない」という点。例えば、「明確な課題があり、それを解決する最終手段なので、安易に転職という手段を選ぶべきではない」「『何のための転職か』を書き出して、冷静に考えること」といった指摘がありました。キャリアを客観的に振り返るための方法は「第14回 効果的なキャリア棚卸し術について」をご参照下さい。

他にも、コンサルタントに「転職すべきか否かを悩んでいる場合のアドバイス」などを伺っているので、ぜひご参考にしていただければと思います。

Q1面談を行った方の何割が「転職せずに現職にとどまるべき」だと思いますか?

Q2現職にとどまるべきと思う人が持っている、不満や不安として多いのはどのようなものですか?

その他の回答
  • 明確な課題感はないが、何となくこのままじゃいけないのではないかと思っている。外の世界も見てみたい、程度。
  • 今後やりたいことと、退職理由に整合性がない。
  • 業務に対するマンネリ化。
  • 隣の芝が青く見えている。

Q3現職にとどまるべきと思う人が持っている希望として、多いのはどのようなものですか?

その他の回答
  • 転職をすれば、すべてが良くなると思っている。
  • 他の職種を経験してみたい。
  • やりたい仕事をやりたい。

Q4転職成功された方のうち、どのような希望を叶えられた方が多いですか?

その他の回答
  • 処遇含めた現職からのキャリアアップ。(企業規模・知名度、ポジション等総合的に)
  • 当初のイメージとは全く違う、未知の業界での仕事。

Q5自身が転職すべきか現職にとどまるべきかを見極めるには、何をすればいいと思いますか?

その他の回答
  • 仕事をする意味、自分にとって仕事とは?社会にとって仕事とは?を考えてみる。

Q6「転職すべき人 / 現職にとどまるべき人」について、あなたの考えをお聞かせください。

  • 転職は外科手術に似ています。明確な課題があり、それを解決する最終手段ですので、安易に転職という手段を選ぶべきではありません。「今、解決したい課題は何か」「それは転職という手段で解決しうるのか」「どんな会社のどんな仕事であればそれが成し得ると考えているのか」という問いに対して、明確に答えられるかどうか。答えられないのであれば、まずは転職エージェントに相談してみると良いと思います。
  • 不満があるから転職してみようかな、という方は、まずは一歩踏み止まって考えるべき。転職は間違いなくリスクがあるし、会社の成長性・福利厚生や細かな勤務環境などの仕事の上での細かな変数は、転職して数ヶ月から数年で変化する可能性も考慮して決断すべき。新しい環境にコミットできる気持ちになってからでも転職をするのは遅くない。また、単純に計算をすれば、人を知り・風土を知っている現職に留まる選択肢は決して悪ではない場合も多い。逆に、性格として一度考え始めたら踏み止まれない方(そうなった時に仕事に不満を残してしまう方)や、しっかり考えた上で、自身の目指す道に通じていないと思い、リスクも踏まえて気持ちが固まった方は、余計な不安に捉われず転職活動はスタートすべき。
  • ■転職すべき人
    結局のところ、それまでの経験・キャリアに自信を持って人に話せる人(良いこと・悪いこと含めその環境にて自分の血肉とし、そこにいた意味をしっかり腹落ちして納得できている人)が、次のテーマを持ってチャレンジをしようとしているのであれば、転職は前向きに考えても良いのだと考えます。

    ■現職に留まるべき人
    上記のような自身の経験を自信を持って周囲に語れないのであれば、それは現職で得られたことが無い(少ない)ということであり、もっとこれだと言える状態にまで現職でやるべき、と基本的には考えています。
  • ■ 転職すべき人
    ・やりたいことや将来の目標が明確なのに、アクションを起こせずにいる方(保守的な方)

    ■ 現職にとどまるべき人
    ・自己理解ができていない方
    ・「なんでもできる」と言われる方
    ご自身の学歴・ご経歴・転職回数など、ご自身が雇用市場でどのようなポジションにあるのかを理解できていない人に限って『大手企業・転勤無・高収入・ワークライフバランス重視』など言われる傾向有。
  • 転職すべき人は、自身のやりたいことが明確で業務に対して意欲的である人が多い。また謙虚で客観的な視点も備えていることが多く、環境が変わっても評価される。現職に留まるべき人は、ないものねだりをしていたり、ただ現職から逃げたいために転職をしようとしている人。キャリアをしっかり考えていない人が多い。そのような人は次職でも満足できず、早期に退職をしやすい。
  • キャリアアップ目的の転職で受け入れられるのは外資系企業です。ただし、一度外資系企業を経験すると日本企業への転職は難しくなります。日本企業はいまだ転職者に対し否定的で、例えば転職回数が3回を超えるとほとんど受け入れてもらえません。また転職できても生え抜きとの処遇格差は埋まらず、やがて不満となって現れます。ご自身の年齢や転職回数を鑑みながら慎重な行動をお勧めします。
  • ■転職すべき人
    ・そのまま現職に勤め続けると、市場に求められないキャリアセットとなる人・年収などの待遇が市場と比べて低い人・現職に勤め続けると体を壊す可能性がある人など

    ■現職にとどまるべき人
    ・キャリアアップの努力をせずに、高いブランド・年収等を望んでいる人・やりたい事が憧れの枠を出ない人・長期のキャリアプランが皆無の人
  • ■転職すべきでない人
    客観的に見ると、そこそこ恵まれた職についている人でも、人間は総じて、「隣の芝生は青く見える」もので、また、「自己の主観的な評価」は他人の評価よりも高くなりがちである。このような人には、転職をお勧めしない。自分でそれに気づくために、転職活動を通じて「客観評価」を認識することをお勧めすることもある。
  • 現状に対する不満に対して、仕事だけに焦点を絞って転職相談に来られる方が多いと感じる。ご自身の人生全般や生活面、ご家族との関係性をもう一度見つめ直す機会を作り、まずはプライベート面を構築し直し、その上で仕事を変える必要があった際に転職という道を選ばれた方が良いのではないでしょうか。
  • 転職すべき人は情報不足で尻込みしている人が多いと感じます。まずは転職することを前提とした情報収集が必要と思います。現職にとどまるべき人は隣の庭が青く見えがちで良い面だけにフォーカスしていることが多いようです。公平に判断するために第三者の意見を聞くことでリスク回避できると思います。
  • 自らの成長や目標に向かって前向きに転職したい方は是非『転職すべき人』です。現状の会社の待遇・給与・人間関係に不満がある方は、今一度考えていただきたい。本当に今の収入・ポジションを失う覚悟があるか、本当に自分の不満は正当なものか考えて、結論が直ぐに出せない方は『現職にとどまるべき人』かと思います。
  • 弊社はコンサルタントをメインのクライアントとしているため、比較的転職すべきと感じる方が多いです。その中で”まだ”とどまるべき、と考えるのは、「2年未満の経験」「仕事が面白くない」「今後やりたいこと/動機が曖昧、または現職と大きな違いが見受けられない」の全てに該当するケースが多いと考えています。
  • 転職すべき人は現職においても、自身の身につけたスキル・強みなどをしっかり把握しており、プラスに転じることに重きを置ける方だと考えます。現職にとどまるべき人は、自身の能力はさることながら弱みも認識出来ておらず、5年後・10年後のキャリアプランを語れない人だと思っております。
  • 現職、現在の会社ではどうしても叶えられない事由があり、転職でしか解消できない場合は転職すべきだと考えます。不平不満での転職はお勧めしていません。また、分不相応な条件を求めてや家族の同意がないかた、実務経験なく資格取得をきっかけとした転職も基本的には御止めしています。
  • まずは、転職がネガティブ転職かポジティブ転職かを自身でわかったうえで、行動した方がよいでしょう。それぞれ、環境が異なっていますから3~5年で転職があたりまえの外資やベンチャーIT系と、ほぼ社員全員が終身雇用雰囲気の企業でも違います。転職理由がポイントです。
  • 転職していい人:現職では解決できない強い不満や実現したいキャリアなどでの希望があり、転職への意思が強い。転職で自分のそれまでのキャリアでの強みを生かそうと考えている。

    現職にとどまるべき人:上記の2つを持っていない人。現職でも自己実現の可能性を持っている人。
  • 何年後かの自分の将来を見越して、現職にとどまることがマイナスとなる方は、転職すべきだと思います。漠然と「今の環境が嫌だから」とか「自分のことを皆が分かってくれない」とか「単なるスキルアップ(外資では普通だとか言って)」を理由とする転職は甘いと思います。
  • 最初に転職ありきで物事を考えるより、ご自身の強み弱みを把握することが大切だと思います。すべての方が転職できる時代ではなくなってきていますので、転職の為の転職を繰り返さないようにじっくりとご自身のキャリアパスを考えて進まれると良いでしょう。
  • 何を目的として転職するのか?転職が成功した状態とは何なのか?を具体的にイメージ出来ていない場合が多いので、まずはそこから始めたほうがいいと考えます。それはキャリアアドバイザーや周囲の方々への相談から始めてもいいと思います。
  • 人間関係で転職することだけが避けた方が良いと思います。どんな会社へ転職しても人間関係だけはついてきます。また管理職で転職すれば別だが、一般職で転職すれば上司は選べないです。それよりストレスに強くなるべきです。

Q7転職をするか否かで悩んでいる方へ、アドバイスをお願いします。

  • まず、現職での問題を書き出し、自身でできる改善とどうしても改善できない問題を分けて、自身で解決を目指せることをまずやってみてから、どうしても改善できないことであれば、転職を目指してみても良いと思います。また、特殊な業界以外は、転職回数が多いことは不利になってしまうということ、転職にはリスクも生じることを理解したうえで転職を検討してください。
  • 悩んでないでエージェントに相談しよう。ただし、適当に応募してなんとなく良かったから転職する、というのは避けて欲しい。まず第一は、何が達成できないから不満なのかを明確にすること、第二には現職でそれが本当に達成できないのか考えてみること、第三には、他の企業のことを調査したりエージェントに相談したりして他と自社を比較すること。その上で、どうしても自社よりも他社の方が冷静に見て自分の人生にとって良い場合にのみ、その企業へ応募し、実際にその企業の人に会ってみて欲しい。
  • 実際に『転職するか、しないか』の判断は、「転職活動」をご経験された後に決断されることをお勧めしています。転職活動の中で、様々な業界・企業・職種と出会い、労働市場でのご自身の価値も理解できると思います。そこで初めて「転職する・転職しない」を決めてよいのです。現在の労働環境が恵まれているなど、転職活動を経て初めて見えてくることもあります。「転職しない」という転職活動も存在すると思います。
  • 転職をしますと大きく環境も変わりますし、周囲からは応援・引止め色々な声もあり、大変に迷われるものと思います。一方で、1日向き合う仕事のことで、長く悩み続けたり、投げやりになって腐り続けているほど、人生は長くないのも事実です。(たまにはそんな時があっても良いと思います)現職に留まっても、新しい道を模索しても、あなたの選んだ道に間違いはありません。迷うことに悩まず、スッキリした気持ちで何かに取り組めるように、良い決断ができることをお祈りしております。尚、転職する・しない以外にも、「絶対転職してやる!でもあそこまでできるようになってからだ」という保留・延期も立派な選択です。二択でご自身を追い込み過ぎないようにされて下さいね。
  • まずは、今の会社で業績をあげているのか。あげていないなら上げるための努力をしているのか、努力する方向は間違っていないのかを上司と話をする必要がある。第三者に相談してみるのも大切。どうしても転職ありきであるなら就職活動をして内定をもらってから辞めるか辞めないかを考える。先に辞めてしまわないことが重要ですね。
  • 転職は相当の労力を使うことになるため、本当に時間・労力を割いてまで転職をする理由があるかどうか、を考えて頂くと良いと思います。その気になれば(辞める覚悟で臨めば)現職での環境をもっと良くしたり、やれることがあるケースは多いと思います。ただし、自身のテーマ・価値観をしっかり持って突き進む覚悟が本当にできているなら転職は非常に有効な手段であるとも思います。
  • 「何のための転職か」を書き出して、冷静に考えることをお勧めする。現職に何らかの問題、不満がある場合、「転職」を考え出すと、現職における改善努力がストップし、「転職」が目的化してしまう傾向がある。「何かを得るために」転職するのであるから、「何か」は何なのか、を冷静に考えることをお勧めする。
  • ネガティブ面:自身の不満・不安の源泉を洗い出し整理する。中長期的視点で解決可能か、否かを検討する。

    ポジティブ面:自身の中長期的な目標を整理する。目標に辿りつく為の選択肢を洗い出す。(転職は手段のひとつ。転職以外でも工夫や努力次第で解決可能なものもある)少ない選択肢から選ぼうとすると失敗する。
  • 転職前にはわかりづらい企業風土や対人関係が原因で再転職するパターンが多く見られます。転職を重ねるに従って徐々に在籍期間が短くなる傾向もあり、結局、新卒で入社した企業に最も長く在籍していたというパターンがほとんどです。このようにならぬよう、初めての転職はよく考えてから行動すべきです。
  • 周辺がよく見える、周りの花がきれいに見えるかもしれないが自分の実力を知ること。他社に移っても実力で切り開けるか、他人より誇れるものを持っているか、という冷静な判断が必要。そして何をしたいのか、何ができるか、新しく行けば「お手並み拝見」になるので、慎重に。
  • 自分一人が知っている社会の情報、業界や職種の知識は限られています。自分が普段接するネットワーク以外にいる人にも相談し、客観的な意見も取り入れると良いと思います。また、転職エージェントはそういった相談に乗る専門家なので、うまく活用されると良いと思います。
  • 最終的に転職しないにしても、一度転職活動をしてみることをお奨めします。理由は、外の世界を見ることで現職の良さに気づくこともあるし、また自身を客観視することができるためです。その他、エージェントに相談し客観的なアドバイスをもらうことも有効だと思います。
  • 40歳以上の方に関しては、転職ありきで活動を進めるのではなく、自身の市場価値を客観的に理解することを目的に、まずは軽い気持ちで転職活動を始めれば良いと思います。40歳以上に関しては、転職市場での求人が少ないので、余裕を持った姿勢が必要ではと思います。
  • ご自身のキャリアの棚卸をした上で、外のマーケットからの情報を得て可能性を探ってみられると良いと思います。実際に転職活動をした上で現職に留まるという選択肢を残す方法もあるかと思いますが、そうなったとしてもキャリアの棚卸は大切なことだと実感されるはずです。
  • 転職は人生を変える素晴らしい機会の一つではありますが、唯一の選択肢ではありません。ご自身の人生を向上させるには、幅広い選択肢があるという事を先ず知って頂ければ幸いです。
  • 現職での実績・評価などをしっかり棚卸し、転職して自分には何が出来て企業に貢献出来るかを確認してみて下さい。自身の独りよがりで転職を決めてしまうと、現状よりも環境が悪化する可能性もあります。出来る限りたくさんの人に話を聞いてもらうようにして下さい。
  • 転職にリスクはつきものです。また、最終的に決めるのは自分自身です。周囲でも、キャリアコンサルタントでも、企業でもありません。しっかりと考えて、起こりうるリスクも含めて許容できる会社を探してみてください。それが、相対的に見て今の会社かもしれません。
  • 将来性・長いスパンで見ることが必要。また、転職経験の無い方は自分の「恵まれ度合い」を知らないことも多い。とにかく利害関係の少ない人から沢山話を聞いて、客観的な情報を多く集めることが大切、その上で最後は勘!(水が合うかどうか)
  • 就社ではなく、就職、転社ではなく、転職です。会社に依存することがデメリットになりつつある現在で、自分が定年まで安定であり続けられるとお思いですか?是非ともご自身のマーケットバリューを意識して仕事、会社をチョイスすることをお勧めします。
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