転職コンサルタントの本音 各分野に精通する転職コンサルタントへのアンケートを集計!

13「年収1000万円以上転職の実態」について

アンケート実施期間 : 2014116日 ~ 20141118日 / 有効回答数 : 112
年収1000万円を越える方は、どのように転職活動を進めているのでしょうか。今回は、「年収1000万円以上転職の実態」について、コンサルタントに伺いました。

82%以上のコンサルタントが、年収1000万円の転職成功者は「40代以上」と回答
最も多い転職活動方法は「スカウト・ヘッドハンティング」
転職が決まった年収1000万円以上の方の特徴を伺うと、年齢では「40代以上」が82%、職種では「経営・経営企画・事業企画系」が45%、「営業・マーケティング系」が30%という結果に。ポジション別ではいわゆる「役職付き」が多く、「部長・次長クラス」が56%でした。

そんな年収1000万円以上の方が転職で最も苦労するのが「経験を活かせるポジションの求人がない」ことで、58%の回答を集めました。これは、「年齢・年収が高くなればなるほど、これまでの一貫した実務経験の内容が、企業側の要望とできる限り高い精度で一致する」ことが求められるためです。

その中で、転職を成功させている方に共通するポイントを伺ったところ、1位が「採用企業の課題を分析し、自分が貢献できる点を伝えられている」で52%。2位が「ビジネスレベルの英語力を有している」で39%でした。「入社後の貢献をアピールすること」「英語力」が、年収1000万円を越える転職においてカギになると言えそうです。

Q1転職が決まった年収1000万円以上の方のうち、どのような年齢の方の転職成功実績が多いですか?

Q2転職が決まった年収1000万円以上の方のうち、どのような職種での転職成功実績が多いですか?

Q3転職が決まった年収1000万円以上の方のうち、どのようなポジションでの転職成功実績が多いですか?

Q4年収1000万円以上の転職成功者に共通するポイントを教えてください。

その他の回答
  • 実績とコミュニケーション能力に尽きる。
  • 謙虚で人当たりが良く、組織との調和を大事にできている。
  • 人としての資質に優れている。
  • マネジメント経験が豊富、人柄が優れている(マネジメント力を感じさせる)。
  • 専門性(業界)の高いコンサルタントから情報収集している。

Q5年収1000万円以上の方の転職活動は、どのように進むケースが多いですか?

その他の回答
  • 信頼できるエージェントとの中長期的な転職活動。
  • 年収1000万円の方の明らかな傾向として当てはまるケースは見当たりませんでした。
    こちら年収レベルに関係なくといった実感があります。

Q6年収1000万円以上の方が転職において苦労することが多いケースを教えてください。

その他の回答
  • スケジュールの摺合せ。
  • マッチングがピンポイント&経営とのフィット感(パーソナリティ部分)。
  • 経歴を重視している。
  • 実力以上の年収を貰っていて柔軟性も低い大手企業の管理職。
  • 内定後の引き継ぎ(後継者探し含む)に時間がかかりすぎる事。
上記の点で苦労していた方の、具体的な例がありましたら教えてください。
経験を活かせるポジションの求人がないというケースの具体例
  • 年齢・年収が高くなればなるほど、大学での専攻に始まり、これまでの一貫した実務経験の内容が、企業側の要望とできる限り高い精度で一致する方が求められる。このため、どんなに経験豊富な優秀な方であっても、自分の得意分野・業界と高い精度で一致する求人案件がたまたまでてこなければ、マッチングは難しい。
  • 役職レベルが高くなっているとそれに見合った求人が少なくなることと企業側からしても相応のポジションでの選考がピンポイントの基準となってくるため。
  • ハイレイヤーの方は縁故やヘッドハンター等への依頼が多く、通常の紹介会社では案件獲得(募集情報を入手する事)が難しく、求人数が著しく少ない。
  • 候補者の長期での過去のキャリア形成に対し、求人側は直近での特定分野での専門性を求める傾向にある。
給与・待遇が希望と合わないというケースの具体例
  • 見比べ志向・待遇の格上志向(企業規模・待遇・社会的ステータス)が強すぎ、現職との比較の中で動きが止まる方は一定数おられます。ウィンドウショッピングのように悩み始めたことで、企業側のモチベーションが下がる事例はありました。
  • 1000万以上であればなんでもいい、という方。志望動機があいまいで落ちる。高年収の企業にいて、客観的に見ると700万くらいであるにもかかわらず1000万以上のため、スキルと年収が合わず落ちる。
  • 経験を活かせるポジションのピッタリの案件があったが、現年収(2000万円)より大幅に(500万円)にダウンする案件であった。
  • 東京からのUターン転職の場合、大阪以西では20~30%年収ダウンが当たり前で、かつ1000万円以上の案件は数えるほどしかない。
会社方針と転職者の価値観が合わないというケースの具体例
  • 経営層とフィーリング合わない、うまが合わない等、個人の感性に因るところで判断されると難しくなる。
  • 新卒依頼15年以上同じ企業で勤務され、考え方や仕事の仕方が画一的になってしまっているケース。
英語力が不十分というケースの具体例
  • 最終面接(外資系でのグローバルインタビュー)をクリア出来ずにNGとなるケースが多いです。兎に角、英語力が最大のポイントといってよいかと思います。逆に言えば、英語力がそこそこで、専門知識やキャリアだけが不足している人材というのは非常に少ないということです。つまり、キャリアと英語力は比例している、といっても過言ではありません。
上司や同僚からの慰留にあい、スムーズに転職ができないというケースの具体例
  • 某大手製薬メーカーの技術管理職の方を、食品会社の生産技術幹部候補で年収1000万円で成約したが、過去自分を育ててくれた元上司の強い引き合いの為、事業の立上げを手伝うことになり、内定受理した食品会社を辞退された。
キャリアの棚卸しが十分でないというケースの具体例
  • 「なんでもやっていました」という方が多いが、「なんでもできる」わけではないし、言い換えると「何も強みがない」とも捉えられてしまい、採用されづらいケースが多い。
希望条件の優先順位設定が難しいというケースの具体例
  • 仕事内容で決めると言いながらも、やはり内定フェーズでは、細かい手当内容など詳細に気にされるケースが多い。

Q7転職を検討されている年収1000万円以上の方に、アドバイスをお願いします。

  • 1000万円以上の転職をするような方ですと、現職の責任レベルであったり、既にご家庭をお持ちであったり、自分自身の利害のみで転職できなくなってくることが多いです。できるだけ早い段階で現在の業務の棚卸や引き継ぎをイメージしたり、転職を考えている旨をご家族の方に伝えることで、今転職を行うことが最良の選択かどうか、という点も見えてきます。そういった総合的な判断をしたうえで転職活動に臨まれるとよいかと思われます。但し、マーケットの情報収集、自分の給与やポジションのベンチマーキング、ネットワーキング等も行う上で、転職コンサルタントに会ってみたり、企業の面接に行っていただくことは非常にポジティブなことだと思われます。よりハイレベルな活動を長期的に行うことで、間違いのない転職活動をされることをお勧めいたします。
  • 今後、ミドル・シニアの労働移動が今まで以上に活発化・活性化していくことは間違いなく、また、70歳現役の時代も到来することを踏まえ、仕事=賃金・肩書だけではない、本当の意味でのやりがいを深く探り、組織の中の個人(キャリア)ではなく、個人としてどのように・如何に組織を利用・活用するかの観点(視点)を持ってキャリアプランを描いてください。さらに、人の興味や価値観、状況は変わっていきます。常に好奇心や冒険心、柔軟性を持って、予期せぬ出来事をキャリアの機会と捉えることができるよう、とにかく行動を起こして欲しいです。
  • 年収が高いポジションの採用は企業にとって大きな投資であると同時にリスクである。このため、企業側は完璧な候補者が現れるまで妥協せずに採用活動を続ける。「自分は経験豊富だからどんな業務でも対応できる」と述べる方が時々いるが、企業側はそういう視点で見ていない。企業側は厳に即戦力を求めている。したがって、自分が高い専門性と実務経験を有する分野、またはそれに隣接した分野に絞って転職活動を進めることをお勧めしたい。
  • 兎に角、英語力を磨くことです。40代でも、その気になれば英語力(特に会話。読み・書きはほとんどのシニアは問題なく出来る)をアップさせることは充分可能です。「この年でもう無理です」という40代が少なからずいることが残念でなりません。それと、専門知識と業務経験が豊富であれば英語力が不足していても、とお考えの方(たまたま、日系等で英語力があまり問われずに、それなりの立場まで上がった方)が、一番問題です。
  • (1)「職務経歴書」を、複数のコンサルタントのアドバイスを参考にして、作成する(2)特に、「何が出来るのか」を分析する事(3)応募する企業の「応募条件」に対し、経験を明記する事(4)高齢者の求人が少ないため、知人・友人も含め求人情報を収集する事(5)転職コンサルタントのアドバイスを、複数の方から入手する事(6)できれば、現職で転職活動する事が、理想です。
  • 1000万以上の求人があるにはあるが、マッチ度が高くないと難しいことから、早期退職等で退職をしてしまわずに、1年以上かけていいところを見つけるつもりでじっくり進めて欲しい。また、本当にやりたいことであれば、800~900万クラスまで落とすことも検討頂きたい。1000万以上だと生活がいつのまにか贅沢になっているので、よく生活を見直せば十分生きていくことは可能と思う。
  • 概ね年収を意識しすぎている方は、転職をお薦めしません。ご自身の価値観・提供価値を掘り下げて、それに対しての評価・提示価値があまりにも低いと思えば断れば良いだけのことで、数字が一人歩きする・重視しすぎる転職は転職後も含めて、不満を生みやすいと思っています。
  • 現職を長く続けている方が多くいらっしゃるのが、1000万円/年収を頂いている方だと思います。その為、現在の仕事を辞める際にどの様な手続きが必要で、どの程度時間がかかるか等の情報は事前によく調べて頂いた方が良いかと思います。
  • どうして仕事をするのか、しっかりと考えて自身と向き合うこと。現職の評価は過去のものです。転職で成功するためには、誰と・どこで・何をするのかを決めること。プロのカウンセリングを受けてみることをお勧めします。
  • 求人数が限られ、競争率も高いケースが多く、そうなった場合若手の方が有利になるケース高い。そのため経験に慢心せずアピールポイントを整理しご自身の強みをしっかり伝えていただきたいです。
  • 1000万以上となると自身の会社への貢献を数字で表現できる経営感覚が必要。また、コミュニケーション能力を磨くための自己投資をする事をお薦めします(各種の専門トレーニング)。
  • なぜ転職をしたいのかを明確にして活動に臨んで下さい。案件が沢山あるわけではないので、腰を据えてゆっくり、良い案件があればすぐに動くという柔軟性が大切です。
  • ベテランのエージェントと出会い、己が1000万円以上の価値があるか相談してみましょう。資格(ex公認会計士・ビジネスレベルの語学力)があるとかなり優位です。
  • ご自身の業界と職種に強みを持つ複数エージェントと信頼構築する。また、そのエージェントが企業とどの程度、信頼構築できているか見極めることも大事。
  • 例えば40代なら年収upを優先する、例えば50代なら今後約10年の仕事内容を優先する、等々の年代に応じた自己のポジショニングが大切です。
  • 求人企業の求めるスキルやミッションをより明確にしそれに対して自身の貢献できるポイントをより簡潔明瞭に伝えることが重要だと感じます。
  • 自分自身の何が武器なのか。自分を採用することでどれだけの利益が企業に生まれるのかをご自身で言語化できる様にしておくことが重要です。
  • 今後のキャリアビジョン、次のステップでどんなことをしたいかを明確にすること。これまでの実績や貢献してきた内容を数字で表すこと。
  • 短期間で決定して入社して、企業のカルチャーが合わず失敗するケースをよく見ますので、時間をかけて検討することをお勧めします。
  • 短期で転職を考えるのではなく、中長期的にご自身とフィット感がある企業を探すことが非常に重要であると考えます。
転職先がご決定されたみなさまへ
毎月50名様にAmazonギフト券5,000円分をブレゼント!
転職先情報の入力へ
転職コンサルタントの本音「「年収1000万円以上転職の実態」について」毎月1000人の転職コンサルタントのアンケートを集計。コンサルタントに中途採用の実態を調査。採用活動などから転職成功へのヒントをご紹介。