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111「評価されやすいミドル/評価されにくいミドル」について

アンケート実施期間 : 202632日 ~ 202636
有効回答数 : 156
企業がミドル人材の採用で重視するポイントのTOP3は「業務経験」「専門知識・スキル」「マネジメント経験」
評価の決め手は「実績の再現性や応用力」、評価を下げる要因は「価値観への固執」と、スキルとスタンスの両面が問われる結果に。
今回は、「評価されやすいミドル/評価されにくいミドル」について、コンサルタントに伺いました。

採用で重視するポイントを尋ねたところ、「業務経験(86%)」が最多となり、次いで「専門知識・スキル」「マネジメント経験」が続きました。フリーコメントでは「高い専門性や実務に即した経験があれば、年齢条件が緩和されるケースも増えている」といった声も寄せられ、スキル次第でチャンスが広がる傾向が見て取れます。また、「AIの急成長で一般的なスキルは不要となり、今後は現状を打開する課題解決能力が問われる」といった、時代の変化を指摘する意見も挙がりました。

一方で、個別の評価においては「実績をどう語るか」が評価を分けるポイントに。高く評価される人の特徴としては、「実績の再現性や応用力を具体的に語れること(68%)」が最多。対照的に、評価を下げる要因として最多の67%が挙げたのは「自身の価値観への固執が強く、扱いにくい印象がある」でした。スキルが十分でも、前職のやり方を引き合いに出す否定的な発言は組織適応性を疑われる一因となるようです。

その他、評価が分かれた具体的なエピソードや、ミドル人材が今から実践すべき具体的なアドバイスも掲載しています。ぜひご一読ください。

Q1
ミドル人材のキャリア・スキルを企業が判断する際、重視するポイントは何ですか?上位3つを教えてください。

Q1実数割合。業務経験134(86%)、専門知識・スキル127(81%)、マネジメント経験90(58%)、課題解決能力50(32%)、学習意欲・環境適応力36(23%)、リーダーシップ16(10%)、人脈・ネットワーク5(3%)、その他10(6%)。総計468(回答者156)
その他
  • 所属企業(業界・製品)
  • 資格
  • 人柄・性格
  • 年齢
  • 実績数値
  • 希望/志向と経験のマッチ度、意欲

Q2
直近3年程度で、企業がミドル人材の採用でさらに重視するようになってきたポイントがあれば教えてください。

Q2実数割合。業務経験75(48%)、専門知識・スキル74(47%)、マネジメント経験54(35%)、課題解決能力48(31%)、学習意欲・環境適応力36(23%)、とくにない・変化はない20(13%)、リーダーシップ17(11%)、人脈・ネットワーク10(6%)、その他6(4%)。総計340(回答者156)
その他
  • 人柄
  • 在職年数や転職回数とその理由
  • 転職理由
  • 自社の組織風土に馴染めるか
  • プレイングマネージャータイプが好まれます

Q.

また、その理由を教えてください。

  • より実務に沿った経験があれば、年齢緩和がされるようになった為(40代迄だった求人が、より専門的な経験があれば50代前半迄OKに募集要件変更)
  • 以前は40歳を超えるとマネジメント経験は必須とするような企業が多かったですがスペシャリスト採用も増え、専門知識や職場適応力、柔軟性のほうを重視する企業が増えてきました。
    また、マネジメント経験は求めるが、マネジメントしか最近していない方は採用されにくくなってきています。
  • 進化の激しいAI等の利用ができる柔軟性と若年層にない経験値をどのように活用できるかが重視される。マネジメント重視の方は必要ない。
  • 属人的な経験ではなく再現性があるか ・環境変化(DX推進・若手中心組織・多様な価値観)に適応できるか ・プレイヤーとしてだけでなく、組織貢献や育成も担えるか
  • どれだけ有能な方でも、組織風土になじめず短期離職に陥った方が散見されるようになり、企業側もそれを選考段階で重視するようになってきている。
  • 通常業務や専門性はAIやBPOによって代替されるようになったが、組織マネジメントや企業を背負って立つというリーダーシップをもった中間管理職の需要が増えていると感じる。
  • 急激なAIの急成長により一般的な経験やスキルが不要になった。今、ミドルに必要とされるのは、現状をどうやって打開するかの課題解決能力になる。

Q3
ミドル人材の採用において、高く評価される候補者に共通する特徴は何ですか?

Q3実数割合。実績の再現性や応用力を具体的に語れる106(68%)、当事者意識が高く主体的に行動できる83(53%)、専門性に加えポータブルスキルも言語化できている67(43%)、成功体験だけでなく失敗から得た学びも語れる59(38%)、年下の上司や新しい環境への順応性が高い43(28%)、AIなど新しいテクノロジーへの学習意欲が高い38(24%)、その他2(1%)。総計398(回答者156)
その他
  • 製品やエンジニアとして関わっていた業務領域・深さを記載している方。
  • 英語・日本語コミュニケーションスキル

Q.

上記の回答について、その特徴が表れていた候補者の具体的な言動で、印象深いものがあれば教えてください。

  • 「前職では○○の仕組みで成果を出しましたが、御社の規模であれば△△の形に応用できると思います」と、企業規模や課題に合わせて具体的に話せる方は非常に評価が高かったです。
  • 今までの功績や肩書をおいて、年下や部下の人間に教えを積極的に乞う姿やコミュニケーションを行うなどがあると、新しい環境やチームになじみやすく、早期での実績につながっていったこと。
  • 効果の大小にかかわらず、自ら起案をして実現した事象、また、その中での自身の役割や位置づけを確り語れる方は評価が高い(実績のみの説明は響かない)
  • 「役職にこだわりはなく、組織の成果が最優先です」と明言できる方は、企業側の安心感が大きい印象です。
  • 職務経歴書において、案件規模・金額・成約件数などの具体的な数値が不足している場合、選考通過が難しくなる傾向にあります。数値による裏付けがないと、実力の再現性(他社でも同様に活躍できる根拠)を判断しづらいためです。
  • 退職理由を他社や環境のせいにしない、主体的に答えられる。

Q4
逆に、スキルや実績は十分でも、評価されにくいミドル人材の特徴を教えてください。

Q4実数割合。自身の価値観への固執が強く扱いにくい印象がある104(67%)、コミュニケーションスタイルに懸念がある84(54%)、年収などの待遇条件が合わない70(45%)、過去の成功体験への固執が強い68(44%)、チームへの貢献意欲よりも個人の成長意欲が強すぎる21(13%)、その他4(3%)。総計351(回答者156)
その他
  • 業務内容の記載が一行程度
  • 見た目に清潔感がない
  • 待遇面の話が多い。
  • 他責志向が強く、被害者意識が強い方

Q.

上記の回答について、候補者への懸念を感じた具体的な言動で、印象深いものがあれば教えてください。

  • 「主語」が常に「前職」または「自分」。自慢話ではなくても、話の基準がすべて「過去の環境」にあるケースです。
  • 「前の会社ではそれが普通でした」「そのやり方は効率が悪いですね」と、入社前から否定的なニュアンスが強い発言を繰り返されたケースは見送りになりました。スキルが高くても、組織適応性に不安があると慎重になります。
  • 「数字と実績があっても評価されないことはフェアと感じない。社風とマッチするか否かにこだわるから会社が伸びず管理職の募集を出しているのではないのか?あるいはあなた(エージェント)のサポートが足りていないのではないか?」最終面接でお人柄を理由にNGになった方からいただいた苦言です。比較的温和な人物と感じていましたが、役員クラスに化けの皮をはがされたようです。
  • トヨタ式を取り入れていない会社に入社し、浸透させたいんだという候補者がいました。言いたいことはわからないでもないが、トヨタが全企業の正解と捉えられてしまう、また本人もそう思い込んでいる感じが拭えず、一次面接で見送りとなりました。
  • 50を超えてなお、Taker一辺倒な人材・利己一筋の人材。(恩返しとか、育成に関心なく、自身のラクさと、年収ばかりを求めたがる人材)40代以下ですと、「リモートワークに妙に拘る方」「人との接触を極端に拒まれる方」
  • 企業側から面接日の変更があるのは想定外だったらしく、「この会社本当に大丈夫ですか?」等から始まり、終始会社の非難が止まらなくなった。
  • ミドル人材となると話がやや冗長になるケースが多くコミュニケーション観点でのNGが多い

Q5
これまでで最も印象に残っている、候補者の評価が大きく分かれたエピソードがあれば教えてください。

  • ひとり技術テストではアルゴリズム・設計力ともに上位10%に入るほど優秀な方がいました。しかし面接では、他社の開発手法について 「普通はこう書くべき」「この設計は昔の会社ではNGでした」 と言い切る場面があり、一部企業からは「レビュー文化に馴染めるか不安」とネガティブな評価となりました。一方、技術的負債が溜まっている企業からは、「現状の品質基準を引き上げてほしいフェーズなので、強めに意見を言える人を求めていた」と高く評価され、選考が一気に進みました。
  • 現職での年収をそのまま自身の市場価値だと捉えてしまうケースがあります。年収はあくまで「現職における売上・利益への貢献度」「その会社が求めているスキル」「勤続年数(会社への貢献年数)」など、複数の要素によって算出されているものです。(中略)成功するケースでは、この前提を理解したうえで、謙虚かつ論理的に自身の価値を説明できる姿勢が評価につながります。
  • ベンチャーの外国人採用・教育担当求人。応募者は日本語教育能力については評価を得たが、提案力や人を巻き込む能力に懸念ありの評価。次の選考では「むしろ社員がベトナム人を理解しようとしていないからコミュニケーションが増えないのでは?」と会社の認識に疑義を呈し、社員間のコミュニケーション活発化を狙ったイベントなどを提案。一転して高評価になり内定獲得。
  • 最終面接まで経験も良く、高評価だったのですが、最終面接で面接官と目線が合わず、面接中に身体が揺れていたり、肘をついたりしていたようで、お見送りとなってしまいました。
  • それまで高評価だった候補者が最終面接で、面接官の社長に「素直に本音で自身の言いたいことを言ってくださいね」と言われたところ、志望動機の箇所で、通勤時間の短縮や給料のupなどと回答し、「それならわが社でなくとも構わないですね」と言われてしまい、NGになりました。
  • 実績や専門性は十分で高評価だった候補者が、最終面接で「前職では常識だった」といった表現を繰り返したことで、環境適応力や柔軟性に懸念が生じ、評価が分かれた事例があります。結果として、スキル以上に自社環境への理解姿勢や周囲と協働するスタンスが重視され、見送りとなりました。
  • 企業の求める年収レンジ、ポジションより、オーバースペックでしたが、本人も了承済み(年収が下がる)で面接を進めた結果、経験値、人柄、やる気、が評価され、当初のポジションではなく役員候補としての採用にいたった。

Q6
ミドル人材が企業から高く評価されるために、実践しておくと良い具体的なアドバイスがあれば教えてください。

  • 職務経歴書は、プレゼンターなしのプレゼン資料。選考が進むうえでの第一関門が書類選考であり、自己表現(経験、実績、スキル、意欲など)が説明者なしに、単独で選考官の前で踊り出さないといけない。職務経歴書はしっかり磨き上げることが大切です。
  • 技術選択の理由やプロジェクトでの判断軸を整理し、面接で「なぜその設計にしたか」を語れるよう準備すること。また、直近で学んだ技術やリプレイス経験を示すことで、成長意欲と変化耐性が高く評価されます。
  • 早期に結果を出そうと培ってきた経験やスキルを焦って現場浸透するのではなく、まずは事業課題を現場でしっかりと把握し、メンバーとも関係性を築いてから段階を踏んで影響力を出していくスタンスでいることが結果的に早期に結果を出すことにつながる。
  • 1500名を超える方々の人生を垣間見て来て、肌感覚として感じており、会う方が増えるたびに精緻化していることは、
    ・ミドルになるまでは、経験値と知見をひたすら身に付け、
    ・40代以降、特に50代以降は、人や企業に尽くす方こそが長く重用される
    という点です。
  • 過去の経歴についての「自信」は大事ですが、転職となるとどこまで行っても新参者となります。面接の段階から「経験を活かしつつも、まずは組織に馴染み御社のやり方やルールに沿って仕事を進めて結果を残すことを心掛けます」くらいのことが言えないと、相手は受け入れてくれません。
  • 面接官の質問に対し、「自己が一番言いたいこと、大切と考えること」を一言で答える:必ず、面接官から更なる質問が来る:そして、再度端的に答える:面接官が話し易い人材、論理的とプラス志向で人物評価し始める
  • ・実績は「数字+どう再現できるか」まで整理する
    ・役職ではなく「組織にどう貢献できるか」を軸に語る
    ・年収交渉は市場相場を理解した上で現実的に
    ・失敗経験も含めて語れる準備をする
[ 本アンケートに関するお問い合わせ先:en-press@en-japan.com ]