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107「入社後のギャップを避ける方法」について(2025年版)

アンケート実施期間 : 2025625日 ~ 202571
有効回答数 : 171
コンサルタントから見て、転職後に「事前の期待とギャップがあった」ミドル4割。
起きやすいギャップは「人間関係」が最多。要因は「入社前の情報収集不足」の声、多数。
今回は「転職後のギャップを避ける方法」について、コンサルタントに伺いました。

「転職後に"事前の期待とのギャップを感じている求職者"の方が多い」と回答したコンサルタントは43%。その中でも「人間関係」のギャップが最も多く、次いで「仕事の進め方」「仕事内容」が続く結果となりました。

ギャップの最大の要因は「入社前の情報収集不足」ですが、こうした人間関係や社風といった定性情報は、求人票やWebサイト、面接など、求職者自身で得られる情報だけでは把握しきれないもの。

コンサルタントからは「職場見学の機会を設ける」「上司や同僚になる人との面談を依頼する」など、エージェントと連携した積極的な情報収集が不可欠だという声が多数寄せられました。

その他、転職後にギャップを生まないために求職者が避けるべき行動やよくある失敗例についても伺っていますので、ぜひご覧ください。

Q1
転職後に「事前の期待とのギャップを感じている求職者」と「事前の期待どおりと感じている求職者」では、どちらが多いですか?

Q2
転職後にどのようなギャップを感じている方が多いですか?

その他の回答
  • 想定以上に離職者が多かった
  • 配属組織の廃止、入社面接でお世話になった上司の退職
  • 入社後まもなく上長が退職し、メンバーも入れ替わりがあり入社前に想定していた組織構成と異なる状況になった
  • 想定と比較してポジティブなギャップがある事があります
  • キャリア形成のGapを感じるケースあり。

Q3
一般的に、転職後にギャップを感じる原因として多いのはどのようなものですか?

その他の回答
  • 好待遇の年収条件をメインに選択したため他の条件をあまり見なかった
  • 周囲からのサポートが薄く孤立感を感じた
  • 転職の目的、何を優先したかが分析できておらず、オファー金額を優先している。
  • 建設業界の場合、同じ工事でも企業によっては方法やルールが違い、戸惑う方もいます。求人獲得の際にヒアリングも、企業側は【あたりまえ】の事で共有はなかったが、実際の進捗に相違がある場合等
  • 選考中企業を受け切らずに内定合意してしまっている

Q4
上記のようなギャップを避けるため、どのようなサポートを行っていますか?

その他の回答
  • 本人のキャリアパスと求人企業でのキャリア展開の対比分析
  • 入社後の調整
  • 併願他社は最後まで受け切るよう助言している
  • 建設業界においては【営業~見積~積算~施工~引き渡し~アフターメンテナンス】等あるが、募集求人を確認する際に、具体的な業務の範囲の確認や、担当部門の役目、役割を確認し業務内容の整理をする。
  • 同席

Q5
ギャップを避けるためのサポート内容を、具体的に教えてください。

  • 求職者とメールだけ、電話だけ、WEBだけの面談では、求職者がどのような人柄か、性格か、雰囲気かがわかりかねるので、対面で面談し、その求職者と企業が合うのかどうかを考慮することも大切と思います。
  • ①選考中にお会いする社員さんではなく、選考とは違う流れでその会社の現場社員さんと接点を持って(カジュアル面談サービスやSNSなど)話を聞くとよいと伝えている。(選考中に会う社員は自社の本当に言いたくないネガティブな話までは言わないから)
    ②Openworkなどの口コミサイトを見るコツをお伝えし、口コミから予めわかる企業様の傾向をお伝えしている。
    ③期待値のギャップで退職する方が多いので、年収待遇と期待値をちゃんと調整した上で、入社後活躍率を高める待遇のオファーを受けることが重要であると伝えている。
  • 他社エージェントが他のオファーについて耳障りの良いことしか伝えておらず、ネガティブな要素を認識することなく条件面で決めてしまったりすることもあるため、多角的にそれぞれの企業の良いところと悪いところを情報収集して熟慮のうえで決めた方が良いというアドバイスを行っている。ご自身の価値観との擦り合わせ含む。
  • 変化の激しい環境を前提に、選考時には「今の会社」だけでなく、「変化が起きたとき自分はどう向き合えるか」をすり合わせることを重視しています。具体的には、企業の成長フェーズや意思決定の流れ、過去の方針転換事例などを共有し、候補者の許容度やスタンスを面接前に整理。また、「誰と働くか」「どんな価値観がある組織か」といった変わりにくい要素に目を向けてもらうよう意識づけしています。
  • 求人票やその他事前情報の量をかなりリッチにしています。企業側からすると手間になるかと思いますが、おかげで離職もなく、入社後にポジティブなお話を伺う事が多いです

Q6
転職希望企業のどのような情報があると、転職後のギャップを避けるために有効ですか?

その他の回答
  • 入社後の中長期的キャリアパス・キャリア展開
  • 退職者の退職理由の傾向

Q7
求職者が転職前に上記の情報を得るためにはどうすればいいですか?また、情報を得るのが難しいものがあれば、得るための工夫を教えてください。

  • 企業ホームページをしっかりと読み込む。特に、文字のフォントが変わっているところは、企業として特に伝えたい事なので、会社の方針が分かりやすい。
    また、各媒体の求人票も見てみると、各媒体で内容が違っているので、面接時に確認しやすい。
    また、鵜呑みにしてはいけないですが、参考程度に口コミサイトの利用も良いかもしれません。こちらは投稿された時系列や部署などによって、今の自分に当てはまらない内容の可能性があるため注意が必要になります。
    エージェント利用の求職者様であれば、エージェントに素直に聞くと、教えてくれるかと思います。
  • 直接聞くのが難しい場合、エージェントに聞いて詳細を確認する必要があります。エージェントは候補者が聞けない詳細を代行して探りますし、過去に同部署に入った方がこのようなギャップがなかったかなどを常に探っています。
  • ・経営者との面談の場を交渉する
    ・得る為の工夫としては、人事窓口の方に応募意思を獲得するためにも詳細の情報が必要だと説得しヒアリング
  • 複数のエージェントを上手く利用すると良いかと思います。各エージェント、得意先企業については社内事情に精通しているので、同じ企業の求人とわかっていてもスカウトを受けたら複数のエージェントと接触し情報を入手すると良いかと思います。

Q8
転職後のギャップが生じた場合、それが早期離職につながるケースはどの程度ありますか?

Q9
転職後のギャップが生じた場合、解消のためにサポートを行っていますか?

Q10
転職後のギャップ解消のために行っているサポート内容を、具体的に教えてください。

  • 入社1ヵ月後にメールにてご状況に変わりはないか連絡しているが返答は任意にしている。
    一つどうしようもない点があります。一次・二次・最終面接の中での企業側からの条件や仕事内容、将来の職位など聞いていた内容が入社後に変わっているケースの企業様(特にベンチャー企業)があり、“話が違う“と転職先を考え直す方がいます。ここはその可能性があることを企業側からも伝えてほしいです。
  • そのギャップのありかが環境要因なのか動機付け要因なのかによって、変えられるものと変えられないものとを整理し、大きく変えられそうで、変える労力や時間が少なくて済むのであれば、それをやってみてからでも辞めるのは遅くないと伝える。
  • 過去に同じ企業に紹介した人材を「非公式メンター」としてつなげる取り組み。
    不安を気軽に相談できる相手ができ、孤独感やギャップのストレス軽減に。
  • 入社90日後に企業公認でフォローアップ面談を実施している。面談内容は求職者の了承の上で企業にフィードバックしている。
  • 本当に我慢が出来ないことか、すぐに転職をすべきかどうかのヒアリングと客観的な意見を伝えている。候補者が感じているギャップがある程度どの会社でも起こり得る内容の事柄であれば、転職したとしても解消できないことを伝えたりもする。あまりにオファー時に聞いていた内容と条件が異なるとか、納得感のある理由であった場合は、推薦先企業へ候補者に帰すべき理由ではないことを丁寧に説明したうえで短期の在籍期間でも書類選考が通過しやすいように企業への交渉を行う。

Q11
転職後にギャップを生まないために、求職者が避けるべき行動やよくある失敗例について教えてください。

  • 転職後のギャップを防ぐには、「なんとなく良さそう」で応募する浅い企業研究や、「年収アップ」だけの曖昧な志向で動くことは避けた方が良いと考えています。
    面接の際に“良い人”を演じすぎたり、「何でもやります」と言って本音を隠すと、実際の業務とのズレに悩みやすく双方のギャップになります。
    また、面接で遠慮して逆質問をしないと、カルチャーや評価制度への理解が不十分なまま入社することになるので、エージェントとしてそこはつっこんだ質問をしていくことを心掛けています。
  • エージェントに本音を最初から相談しない。かけひきをすると、うまくいきません。
    エージェントからの情報だけ聞いて、自分で面接で確かめようとしない方は、入社後、ギャップを感じていることが多い。(面接FBも詳細にしない方も多く、そういった方は特に、入社後ギャップを感じている人が多いです)
  • インターネットにある玉石混交の情報を鵜呑みにせず、実際に面接(カジュアル面談)や職場見学などを通じて、五感で判断することが大事です。インターネットの企業評価サイトは、退職した方による「良かった」よりも「悪かった」というコメントが大勢を占めている、という前提で眺めましょう。
  • ・現職が忙しいからと応募先を絞りすぎてあまり受けない。(他社比較ができない)
    ・他社比較の際に、年収面を天秤にかけて判断する。(他情報も総合的に判断する)
    ・そもそもの転職理由に立ち返らず目の前の情報だけで判断する。(同じ理由で再転職しかねない)
  • やむを得ない場合を除き、次の転職先が決まってから現職を退職する。その方が焦って次を決めずにじっくり納得できるまで転職先を探すことができる
  • 知り合いの紹介などで良く多いのですが、安易に知人紹介だからと言って、オファーレターをもらわないなど、必要な過程を飛ばさない。
    入社前に気になることやご不明点などの懸念点はしっかり払拭しておく。うやむやな状態で入社しないことです。
  • 初期段階で、転職するべき状況なのか、まず改めて自分のキャリアビジョンを考える時間を作ってほしい。
    最近は転職が当たり前のようになっているためなのか現状に不満や自分のキャリアを築けない理由が無ければ転職をする必要はないと思うためです。
  • 年収待遇が自分の評価の高さであるとだけ思って入ってしまうこと。
    (評価の高さではなく期待値の高さであって、それが評価やその人の能力の高さを意味しているわけではないという理解が足りない求職者の方が残念ながら多い)
[ 本アンケートに関するお問い合わせ先:en-press@en-japan.com ]