転職コンサルタントの本音 各分野に精通する転職コンサルタントへのアンケートを集計!

1032025年の転職市場予測「ミドル人材の求人動向」について

アンケート実施期間 : 20241024日 ~ 20241031
有効回答数 : 231
2025年、ミドル世代求人が「増加する」と予測したコンサルタントは、82%。
増加が予測される業種は「メーカー」が最多。「管理職」「海外市場拡大」人材の採用ニーズが増える見込み。
今回は、2025年の「ミドル人材の求人動向」について、コンサルタントに伺いました。

2025年のミドル人材の求人について、「増加する」と予測したコンサルタントは82%。昨年の調査(78%)から4ポイント増加する結果となりました。増加が予測される業種は「メーカー」、職種では「経理・財務・会計系」が最多になりました。

直近の2024年現在、すでに「メーカー」求人が「増えている」と回答したコンサルタントは多く、フリーコメントでも「半導体、自動車を中心に、マネジメントが出来るミドル層の採用が増加」、「海外市場拡大と新興市場開拓に伴う営業職の求人が増加する見込み」といったコメントも。2025年に向けて「管理職」「海外市場拡大」人材の採用ニーズは続いていきそうです。

最後に、「2025年はミドル人材にとって、転職に適した年だと思いますか?」という質問には、79%のコンサルタントが「適している」と回答しました。2025年問題(※)を始めとした日本全体の働き手不足や、中堅以上の賃上げが進んだことにより、採用側も積極性を取り戻しているというコメントが散見されました。

その他、直近の企業ニーズや採用トレンドなども伺っています。2025年の転職活動をより良いものにするためにも、コンサルタントの考えを是非参考にしてみてください。

※ 2025年問題…

団塊世代が75才以上の後期高齢者になることで起こる、社会保障費の負担増や働き手不足などの問題のこと。

Q1
直近、ミドル人材対象の求人増減は変化していると感じますか。

Q2
Q1で「増加していると感じる」「どちらかといえば増加していると感じる」と回答された方にお伺いします。

Q.

ミドル人材を対象とした求人募集が増えていると感じる「業種」を教えてください。

その他の回答
  • 税理士業界
  • Hospitality(接客業)
  • 業種は問わず全体的に増えている

Q.

ミドル人材を対象とした求人募集が増えていると感じる「職種」を教えてください。

その他の回答
  • 海外事業系

Q.

ミドル人材を対象とした求人募集が増えていると感じる「ポジション」を教えてください。

その他の回答
  • 担当者クラス
  • 役職なしの一般社員

Q.

ミドル人材を対象とした求人募集が増えていると感じる「エリア」を教えてください。

その他の回答
  • 全国

Q3
Q1で「減少していると感じる」「どちらかといえば減少している」と回答された方にお伺いします。

Q.

ミドル人材を対象とした求人募集が減っていると感じる「業種」を教えてください。

その他の回答
  • 教育業界

Q.

ミドル人材を対象とした求人募集が減っていると感じる「職種」を教えてください。

その他の回答
  • 教室長

Q.

ミドル人材を対象とした求人募集が減っていると感じる「ポジション」を教えてください。

その他の回答
  • 教室長、エリアマネージャー、ブロックマネージャー

Q.

ミドル人材を対象とした求人募集が減っていると感じる「エリア」を教えてください。

Q4
2025年において、「35才以上」のミドル人材を対象とした求人募集はどのように変化するとお考えでしょうか?

Q5
Q4で「増加すると思う」と回答された方にお伺いします。

Q.

その理由を教えてください。

その他の回答
  • 就業者の高齢化、経験者の長期雇用、賃金格差などの就業条件の変化による

Q.

35才以上のミドル人材を対象とした求人募集が増加すると見込まれる「業種」を教えてください。

その他の回答
  • 税理士業界
  • 業種は問わず全体的に増えている

Q.

求人増加が見込まれる「業種」について、その理由を教えてください。

メーカー
  • メーカーに関しては組織的若返りがテーマになっているものの、その若手の育成もテーマであり、35才以上の採用が増加している傾向があります。
  • 特に半導体業界で熊本や九州地方へのUIJターンが見込まれる
  • 半導体、自動車を中心に新しい開発領域への対応を余儀なくされており、その領域のマネジメントが出来るミドル層の採用が増加している。
  •  
建設・不動産
  • 施工管理技士においては、過去民主党政権時代の事業仕分けで建設系の大学卒が建設業界を避け、失われた10年と言われ、現役世代が50代~60代となり、20代~30代が枯渇。未経験若手の採用も増えるも、即戦力として50代~60代の求人も増えている。また、残業規制が2024年4月~月間45時間残業ルールも増え、補助業務の求人(事務)も増えたため。
  • DX推進を加速させるために必要な 「データセンター」の案件が増加している。それに伴い、年代とわず経験者採用の求人増加が見込まれる
IT・インターネット
  • 人口減少による労働力の不足により、業務効率化や省人化のニーズは引き続き続くと思います。そうするとITやAIなどの業界はまだまだ伸びるのではなかと思います。
  • IT人材は慢性的に不足しているが、若手のIT系候補の数は増えることはなく、年齢幅を広げざるをえない
流通・小売・サービス
  • 流通・小売・サービス業界(担当のホテル関係の各部署)はインバウンドの増加に伴い担当人員の不足感が強い。
  •  
物流・運輸
  • 物流改革に伴う組織体制強化に伴う増員
  •  
その他の回答
  • レガシー産業のDXや変革が騒がれる中でそのような業界をカウンターパートとするようなサービスを展開する企業、また人材紹介・M&A支援などの会社が伸びてくると感じております。
  • 金融に関しては損保業界においてリスク管理のアクチュアリー資格保有者などの専門職

Q.

35才以上のミドル人材を対象とした求人募集が増加すると見込まれる「職種」を教えてください。

Q.

求人増加が見込まれる「職種」について、その理由を教えてください。

  • メーカーの業績好調企業においては事業拡大による管理職ポジション(経営企画、事業企画、経理・人事)
    営業職においては海外展開企業からの求人数が増加
  • 人口減少による労働力の不足のための業務効率化や省人化のニーズ増加により技術者やそれをマネジメントするPMは引き続き採用ニーズが続くのではないかと思います。
  • 技術職や資格を持っている求職者は給与UPやワークライフバランスの改善をベースとした転職理由で転職する方が増えており、2024年問題によりさらに増加する傾向にあると思うから。
  • レガシー産業向けのSaaSやプロダクト、コンサルティング需要が伸びる中で他サービスとの差別化や導入拡大の為にドメインエキスパートが求められ始めてきているように感じます。
    その意味でも業界知見が深いセールスやコンサルティング、経営層が求められてくるかと思います。

Q.

上記の職種なども含めて、直近の企業ニーズや採用トレンドに特徴があれば教えてください。

  • 管理部門の責任者にITリテラシーのある方が求められたり、営業部門でもデータ分析が求められるなど、デジタル対応やデータサイエンスの重要性が認識されてきている傾向にある。特に中高年は応募者が殺到するため、マネジメント経験や職務経験も大事だが、プラスアルファで、そのような能力があるほうが、選考が進みやすい傾向にあるようです。
  • ミドル層の採用を積極的に広げている企業と、従来の採用基準を堅持している企業にはっきりと分かれているように感じます。意外なのは、人材が集まりそうな大手企業の方が柔軟な対応を進めており、ベンチャーを除く中小・小規模事業者の方が保守的な採用をしているところが多い印象です。
  • 資格保持者を配置しないといけないため、人材が不足している。過去よりも今後さらに加速する見込み。
    資格についても取得しやすいように制度がかわり、人材不足のためそういったことが起こっている。
  • 単に営業というポジションでなく、マーケティング要素の高い戦略的な市場開拓を求める職務が増えている傾向がある。
  • ほとんどなかった60才前後の求人も出始めた
  •  

Q.

35才以上のミドル人材を対象とした求人募集が増加すると見込まれる「年齢層」を教えてください。

その他の回答
  • 60代以上

Q.

求人増加が見込まれる「年齢層」について、その理由を教えてください。

30代後半(35才~39才), 40代前半(40才~44才)
  • “中年の危機”に該当する年代であり、元々流動性が高いが、それに伴い流出する人材も増加している。またこの年代は専門性もある程度確立してマネジメントを経験している人も多くあり、即戦力として魅力的であるからだと思われる。
  • 少し前までは50代前後でもニーズがある印象でしたが、経験豊富な時期経営層の採用がある程度一巡し始めた事と若手経営者が増えた事もあり、30代~40代前半までの優秀層のニーズが高まっていると感じます。
40代後半(45才~49才), 50代前半(50才~54才)
  • 中小企業は若い年齢層の採用に弱いため、40代後半以上をターゲットに人員確保を狙う。50才でも残り15年から20年は働けると考える企業も増えている
  • マネジメント経験、求める職域の経験の両面を満たし、かつ5年~10年働ける年代が45才から55才のため。
50代後半(55才~59才)
  • 年金の受給額の不安もありシニア層の方でも就業されている方が増加しており、転職市場でも60代の方が転職活動をされている現状があるから。
  • 50代後半はまだまだ現役として働ける

Q.

35才以上のミドル人材を対象とした求人募集が増加すると見込まれる「年収帯」を教えてください。

Q.

求人増加が見込まれる「年収帯」について、その理由を教えてください。

  • 年収は企業の規模や業績によっても違いますが、一般的に中小企業の課長職(500~600万円)、およびその上のクラス次長・部長級(700~800万円)の求人が増えているため。
  • 最近ではJOB型雇用の流れも発生しており、若い年齢の方でも年収帯の向上は見られる傾向にあります。ですので800万円以上の提示は増えていく傾向にあると思います。
  • 昨今の物価高圧力と政府の最賃の引き上げが影響しこの2,3年ベースアップせざるを得ない企業が増えた。これまでの年収帯よりも上昇傾向で年収帯は推移すると推察。
  •  

Q.

35才以上のミドル人材を対象とした求人募集が増加すると見込まれる「企業タイプ」を教えてください。

Q.

求人増加が見込まれる「企業タイプ」について、その理由を教えてください。

  • 中堅・中小企業においては、管理職が60代を超えていることが多く、世代交代をしたいが、次の世代が育っていないため。
  • 資金が潤沢な大手企業は年収帯の向上が多いため、採用に関しても同様の傾向があります。一方で人材流失を防ぎたい中小企業や採用を強化して事業成長をしたいベンチャー企業などになると年収を向上しなければ採用が出来ない状況のため、ミドル層の採用の増加はもちろんハイレイヤーの採用は増えると考えます。
  • 日本市場への投資や市場拡大を図る外資系企業が増えています。特に、アジア太平洋地域での拠点を強化する企業が多く、マーケティング、営業、管理職などのポジションで求人増加が見込まれます。
  • ネームバリューや企業イメージから若手の採用が難しく、東京に目が向いている若手の現状では、地方の若手採用は難しいため、ミドル層の採用が必要

Q.

35才以上のミドル人材を対象とした求人募集が増えると見込まれる「ポジション」を教えてください。

その他の回答
  • スタッフクラス

Q.

求人増加が見込まれる「ポジション」について、その理由を教えてください。

  • 部長級の求人も発生する機会は多いですが、基本的には次世代を担う採用も多いため、課長・係長レイヤーからメンバークラスの採用が多いと考えております。
  • メンバークラス(経験無し、ポテンシャル採用)は上手く行っている企業が多く、そのメンバーを管理する層が圧倒的に足りていない為、企業よりその様な(部長・次長クラス以上)相談が多い為
  • 最近役職なしのスペシャリストが増えており、給与を合わすために、契約社員採用が活発なため。
    マネジメント職採用は色々とハードルが高く、募集しても選考通過しづらく、定着もしずらいため、メンバークラス層からの募集のスタンダードは続く見込み。
  •  

Q6
Q4で「減少すると思う」と回答された方にお伺いします。

Q.

その理由を教えてください。

Q7
35才以上のミドル人材の転職者に対して「採用企業が求めるスキル」の上位3つを教えてください。

その他の回答
  • 様々なタイプの人材とコミュニケーションをとり協働できる人。マネジメント有無に関わらず。
  • プレイングマネジメント
  • 素直さ、柔軟性や適応能力

Q.

「採用企業が求めるスキル」について、その理由を教えてください。

高いレベルでの業務遂行能力
  • ミドル層になると若手に比べて柔軟性が劣りがちな傾向にあり、これまでの価値観や経験を柔軟に変更・順応させていくことは容易でないと考えます。そうなった際に企業が求めるものとしては、汎用性の高いスキル(マネジメントやそもそもの高い業務遂行力)だと考えます。
  • 様々なハラスメントの制約が部下との関係性に強く影響しており、それをうまくクリアしつつも業務遂行できる能力が求められている。その付加価値として様々なテクノロジーを活用する能力も評価されつつある。
目標や課題を自ら設定し、解決策を考える能力
  • つまるところ、ミドル層には「成果」を出す事が求められるが、市場が大きく変化するのこの市場では、これまでの成功体験だけで成果を出す事は難しくなっている。自ら考えて、解決策を見出し、実行できる人材が求められる。
  •  
さまざまなタイプの部下の育成・指導が的確にできる能力
  • 若い人のマネジメントや離職に苦労されている傾向にあるため、昔のマネジメントは通用しない。様々なタイプや多様な考え方に柔軟に対応できる管理職が必要。
  •  
業界に適応できる高い専門性/語学力やグローバル感覚を活かし、海外との折衝を円滑に進める能力
  • 以下を遂行するため。
    ・特殊な技術、発明による商品またはサービスを持ち、独自のマーケティング戦略を展開する。
    ・日本市場での拡大には限度がある。他の市場への進出による拡大を狙う。
  •  

Q8
ここ2~3年と比較して、ミドル人材に求められるスキルは変化してきていますか?

Q.

その理由を教えてください。

変化してきている
  • 業務スキルによっては部下無管理職のキャリアが描けたり、マネジメントが出来る方はマネージャとしてご活躍をいただいたりと、候補者のみならず企業側においても多様なキャリアの創造が実現できるように体制を整えているケースが多いです。そのため企業側が求めるスキルというのが多様化しており、候補者サイドは自由度が増していると感じております。
  • 転職が広く知られようになったため、知識の豊富なミドル人材の採用企業が増えてきているのが理由だと思っています。スキルも変化があり、マネージャーではなく、プレイングマネージャーを採用したい傾向にあるように感じます。
  • 従来のようなただマネジメント経験の有無だけでなくJOB型雇用を目指す企業も増えたため、JD(職務記述書)相当のスキルが必要になっている為。
  • とくにメンタルヘルスに関してや働き方に理解を求めている人材が増えてきている
変化してきていない
  • 求めるスキル自体は変化していないと思います。一方で、これまでは書類でお見送りだったようなスキル感の方に対して面接を組んで「会ってみて判断、一度話を聞いてから判断」など、スタンスが変わっているように思います。
    また土木など特に人材が不足している職種では、求人票の細かな見直しなども増えています。見直し内容は、要件緩和では無くより具体的な記載への変更だったり、活かせる経験の追加だったり、求職者の目に留まりやすくするような変更が多い印象です。
  • 業務に関わる専門知識・経験や、管理職の場合はマネジメント能力・実績などが求められており、これらは従来から特に変化は感じられない。

Q9
2025年はミドル人材にとって、転職に適した年だと思いますか?

Q.

その理由を教えてください。

思う
  • ITを軸に言えば2025年の崖(DXレポート)により老朽化システムを刷新しなければ多大な損失が生じる可能性がある事。それ以外では超高齢化社会突入による労働者不足、再雇用促進の助成金、税優遇などの整備が出来ている事。
  • 衆院選での変化もありますし、ビジネス的にも2025年問題や経営層の高齢化、大手の人員削減などマイナスなニュースが多いことが、転職に関してはかえって追い風であると思います。社の生き残りをかけて優秀な人材を集めたい、という意思が働くように思います。
  • 大手企業では特に新卒採用に苦戦しており、「中途」の採用を事業計画のポイントにしている企業が多く、候補者がある程度良い条件の企業を選べる立場である為
  • 自動車部品メーカーや化学メーカー、重機械メーカーは色々な製造物が過渡期にあり、より熟達した経歴を活かすことが出来る職種が増えると認識している。
思わない
  • 転職市場感としてやはり即戦力とはいえミドル層になるとポストが空かないと採用枠がなかったり、1社経験で長期就業が見込まれても専門的な知識をスライドで活かせるところが少ない
  • 65才までの雇用が義務化され、高齢者の有効活用が企業、従業員ともに重要視され、しっかり働く高齢者が増えると期待している。
  • 政治、海外情勢が非常に曖昧なため。
  •  
[ 本アンケートに関するお問い合わせ先:en-press@en-japan.com ]