◎ポイントはここ!
「即戦力として活躍できるか?」
事務系職種は、これまでの経験やスキルの積み上げによって、できる仕事の範囲が決まります。この点は書面での判断ができますので、人事はまず職務経歴書を通じて、即戦力としての実力を見極めます。
つまり、職務経歴書の役割は
「私は即戦力として通用する人材です」ということをアピールすることです。このために、まずは相手の求めるものを把握する。そして、それを満たせるということを、実績や専門性、スキルを通じて語ることが必要になってきます。
言ってみれば、事務系専門職の方の職務経歴書に求められるのは、
相手の求めるものを知り自分のスキルを売り込む「営業」の視点なのです。
しかし、キャリアコンサルタントの声によると、実際に求職者の方がお持ちになる職務経歴書は「自分のキャリアの売り」「専門分野」という肝心の部分が抜けており、判断材料としては不十分なものがほとんどだと言います。一見するときれいにまとまっている書類でも、まだまだ改善の余地があるケースが多いとのこと。書類を提出する前に、
自分を売り込む「営業」的な視点をもってもう一度見直しすることをお勧めします。
コツ1簡潔に、的確にアピールするために冒頭に「要約」を!
「即戦力」となるかどうかの判断材料は、第一に「経験職務・専門能力」です。この点を採用担当者は、正確にすばやく知りたいと考えています。
しかし、事務系専門職の書類は、単純に時系列で経験を記載していくと全体像をつかむのが大変です。流し読みで見落とされたり、正しく認識されなかったりする可能性も十分にあります。だからこそ、冒頭の「要約」が必要です。
例えば「希望職種」「経験職務、専門能力」という項目を設けて、自分自身の経歴の概要だけを記載してみるのも良いでしょう。何を志望しているか、そのためにどのような専門能力を持っているかが一目でわかり、インパクトが増します。
コツ2自身の経験をより詳しく伝えるために経験業務について具体的な記述を!
要約で全体像を伝えたら、さらに詳しい業務内容を説明する部分になります。このときに必要なのは、「どんな職場で、どんな仕事をしていたか」を具体的にイメージするための情報です。
「業務内容」はもとより「役割(実担当かマネジメントか)」や「チーム構成(どの部分を担当したか)」などが、具体的にわかるようにしておくといいでしょう。最近ではERPの導入といった経験が歓迎される求人もあり、その場合にはシステム導入の経験もしっかりとアピールしておくべきです。
コツ3企業規模・事業内容は採用担当にとって重要な判断基準前職の「企業概要」は必ず明記!
事務系職の場合、事業内容や会社規模によって、同じ職務でも仕事の内容や幅に大きな違いがあります。例えば、人事の採用業務の場合、どんな会社規模の企業で、何人規模の採用を手がけてきたかは、その方の経験をはかる上で重要な情報となります。必ず忘れずに記載するようにしましょう。書き漏らしがちな項目なので要注意です。
コツ4ルーチン以外の仕事もアピール自己PR欄を上手に活用!
ルーチンワークや定型の仕事が主体となる事務系専門職。その中で、例えば業務改善の経験やマネジメントの経験、横断型のプロジェクトの経験など「ルーチン以外」の仕事での実績を通じて、仕事に対する柔軟性やマネジメント力・ヒューマンスキルをアピールすることができます。