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16「職務経歴書・履歴書のポイント」について

アンケート実施期間 : 201522日 ~ 2015213日 / 有効回答数 : 173
今回は「職務経歴書・履歴書のポイント」について、数々の求職者を見てきたコンサルタントにご意見を伺いました。全体の60%が「職務経歴書・履歴書の記載内容に改善すべき点のある人が多い」という結果に。それでは、具体的にどのような箇所を改善すればよいのでしょうか。

採用企業が応募書類で主に確認している点の1位は「具体的な仕事内容・職務内容」で83%、2位が「スキルや経験年数(何ができるのか)」で75%。一方、その二つは「コンサルタントが改善すべきだと感じているポイント」でも上位に上がっており、ここを上手く記載することが、「職務経歴書・履歴書のポイント」と言えそうです。

そこで、コンサルタントの考える「具体的な仕事内容・職務内容」「スキルや経験年数(何ができるのか)」をまとめました。以下をご覧ください。

具体的な仕事内容・職務内容
  • 自身の主観で書くのでなく、客観的・具体的事実を書いたほうがよい。
  • 複数の職務を兼任している場合は、それぞれの職務の従事割合を書き、割合の高いものに対してのみ記述したほうがよい。
  • 経験業務の羅列が多い。成果・業績のみ記述したほうがよい。
スキルや経験年数(何ができるのか)
  • 時系列的に所属企業・部門・期間を簡潔に明記したほうがよい。
  • 経験したキャリアをただ書いている求職者が多い。「魅せる」書き方をしたほうがよい。
  • 職務経験から「身についた専門性」を明記したほうがよい。

他にも効果的な職務経歴書・履歴書作成方法についてコンサルタントに伺っていますので、ぜひ以下のアンケート結果もご覧ください。

また、職務経歴書の効果的な作成方法については、職務経歴書の新常識でもご案内していますので、今回のアンケート結果とあわせて、ぜひご参考にしていただければ幸いです。

Q1あなたは求職者への職務経歴書・履歴書の添削サービスを行っていますか?

Q2求職者の職務経歴書・履歴書の内容に対する印象を教えてください。

Q3Q2で「どちらかと言えば改善すべき点がある人が多い」「改善すべき点がある人が多い」と回答された方に伺います。
特にどの内容で改善すべきと感じますか?

その他の回答
  • 口語で記載している方が多く、わかりづらい。
  • 見せ方 ビジュアル面。
  • 見栄え、体裁、見やすさ。
  • 志望動機。
  • 仕事での成果、改善点など。
上記で改善すべきと答えられたポイントの具体的な内容を教えてください。
具体的な仕事内容・職務内容と答えられた方の回答より
  • デジタルな情報だけを書いている人が多く、プロジェクトを俯瞰できているか、自分の立ち位置が分かっているか、自分のタスクの目的と成果はなにか、といったことが書かれていないことがほとんど。自己PRも、経験・スキルに向かっていない人が多い(体力に自信があるとか、笑顔が素敵と言われますとか)。
  • ご自身の主観で書くのでなく、客観的・具体的事実を書くと良いと思います。また、複数の職務を兼任している場合には、時系列でなく、それぞれの職務の従事割合を書き、割合の高いものに対してのみ、記述したほうが良いとアドバイスしています。
  • 経験業務の羅列が多く、成果・業績の記述がない。文章に省略が多く、言いたいだろうことを探らなければいけない。自己PRが、個人の夢や応募先と関係ないものであったりする。
  • 例をあげると、営業職でいうと「誰に、どんな製品を、どんな工夫で、どのくらいの金額を」といった記載がない。
職務経歴の要約と答えられた方の回答より
  • コアキャリアが分かりにくい場合、簡潔に要約することをお勧めしている。マネジメント経験、英語力など、職務とは別項目として表記するよう追記依頼をすることが多い。
  • 経験してきた職務内容の記載が、簡潔過ぎる方と細かすぎる方(ダラダラとした長文)に明確に分かれる。職務経歴の要約とともに、バランスよく的確に表現する必要がある。
  • 派遣やアルバイト迄丁寧に書き込み(要約しない)転職回数が無駄に多く見えてしまう 。
  • 職務内容の要約は読みやすいように5~6行程度にまとめる。
自己PRと答えられた方の回答より
  • 「自己PR」は、「職務経歴書」に必ず明記すべきです。(1)「自己PR」作成ポイントは、職務経験から身についた【専門性】を作成することです。(2)身についた【専門性】から、強調したい点を【自己PR(2~3項目)】として、作成する。(3)特に、【自己PR】から、今後「何ができ・何をしたいか」を訴求する必要があります。
  • 職歴がある人がそれを元に頑張るという形で記載せず、とにかくこれから頑張ります、覚えますという内容で書き、無責任に思える。
  • 自己PRが学生時代のものと変わらない方が多いです。転職とは何ができて、何がやりたいかの掛け算だと思います。できることがあるのに、書けていない人、それをどのように転職先に活かしていくのかが書けていない人が多いです。
  • 実績や、ビジネスサイズなどの数字を入れている人が圧倒的に少ない。また、自分が企業に対し、何をどんな風に貢献できるか、理解している人が少なく、それが経歴書に反映できていない人が多いように感じる。
スキルや経験年数(何ができるのか)と答えられた方の回答より
  • (1)「職務経歴書」には、時系列的に所属企業・部門・期間を簡潔に明記すべきです。(2)職務経験から「身についた専門性」を、明記すべきです。(3)特に、「身についた専門性」から【自己PR】を作成し、【何ができるか・何が身についているか】訴求するべきです。
  • スキルや経験年数、自分が何者であるかの記載を行っていない。営業・コンサルタント・プランナー・プロデューサーなど、類似しているが違いのある業務内容を理解して記載すべき。
  • 経験したキャリアをただ書いている求職者が多く、魅せるという書き方をしている人が少ない。人事が思わず会いたくなるような書き方をするのがポイントだと思う。
  • だらだら書いている例が多く、簡潔に書くべきです。先方にあまり読みたくない状況を作ってしまう。
転職理由と答えられた方の回答より
  • 転職理由などはご本人との確認、擦りあわせ後、「紹介状」に落とし込むのが通常のパターンであり、経歴書にあまり正直なところを記載するのは控えるようご指導しています。
  • 退職事由をポジティブな表現に置き換えていない。

Q4採用企業が応募書類で主にチェックする項目を教えてください。

その他の回答
  • 希望年収と現在年収。
  • 文章からにじみ出てる人柄、人物像のシグナリング。
  • 目標、実績、達成率と、各全社比率。
  • 在籍期間。

Q5職務経歴書・履歴書を作成する際によくありがちな失敗例と、その対策を教えてください。

  • 職務経歴書・履歴書は本来自分を売り込むためのプレゼンテーション資料なのだが、そういう意識が全く無い人が多い。応募企業がいま目指していることと、そのために欲しい人材像を踏まえた上で、如何に自分がそれに貢献出来るかを書類に書き示す必要があるが、そういうことまで考慮出来ている書類は稀。きちんとエージェントに募集背景とか求める経験、人物像、社風などをヒアリングし、自分の経験を話した上で何がアピールになるかをアドバイスして貰うことが必要。自分だけではなかなか書けない。
  • ありがちな失敗例:
    1.職務経歴書の分量が多すぎて読む気にならない
    2.西暦と和暦(平成●年等)が混じっている
    3.誤字脱字
    4.誤った日本語
    5.職務経歴書と履歴書の年号がずれている
    【対策】1.できれば職務経歴書は2枚におさめるようにする。端的な事実を書き、読みやすさを考え、適切な改行などを心がける。2~5.年号(西暦・和暦)、誤字脱字、履歴書と職務経歴書の年号のずれなどに注意しながら、提出前にもう一度見直しを。
  • ・履歴上の空白期間がある場合の理由明記がない。
    ・応募職種によって売り込みたいキャリアとそうでないキャリアの差別化がなされていない。
    ・一番先に見られる履歴書が最も大事。職務経歴書をどんなに詳しく書かれていても履歴書の段階でふるいにかけられてしまうことが多い。特に人気職種。
    【対策】
    ・履歴書作成に細心の注意を。特に空白期間があった場合、その間、何を研鑽していたかを記述する。
    ・見る側の身になって作成する。
  • 年次で、在籍した部署と役割を羅列して表記し、全体のコアキャリアが読み取りづらい場合がある。→ 実務経験と身に付けたスキルを要約して表記すべきである。
    業務経験について、ただ単に列記されているだけで、業務上の役割や実績がわからないため、実力値や詳細が分からない。→ ミッション、実績、事例などを踏まえて、自己PRになるよう記載すべきである。
  • 希望する職種や業界に合わせた内容になっていない。
    例)営業希望
    担当クライアント数、予算達成率、新規開拓の具体的な手段、クライアントとの関係構築にあたっての具体的な手法など、「アッサリ」と書かれている場合、数字で表現できるものは数字で明記、また営業手法等については【成果】など別項目をもうけ明記するよう提案しています。
  • 具体的な経験職務内容がわかりにくいものが多い。一般事務、損保事務などおおざっぱに書きすぎて仕事内容がわからなかったり、逆に細かく書きすぎて全容がつかみにくいなど。客観的な視点で自分で読み直してみて、あるいは身近な人に読んでもらって、自分が経験してきた事がきっちりと伝わっているかどうかを確認する。
  • ご自身の全てのことを記載しようと、履歴書・職務経歴書に盛りだくさん記載し、読み手にとってフォーカスする部分が分かりづらくなっている。⇒ まず企業側が何を求めているのか把握し、そこにフォーカスして作成すること。また視覚的にどこに何が記載してあるかすぐわかるような書き方にするとよい。
  • 職務経歴書を丁寧に書きすぎて、4枚、5枚になる求職者がいるが、多すぎて人事担当者にとってはマイナスイメージを与えてしまいがち。反対に1枚にさらっと書いている求職者がいるが、それもマイナスイメージだと思う。具体的に理解できるように、数値を交えて記載することがポイントだと考えている。
  • ・職務経歴書の内容について具体的な記載がない。→ 担当の役割を記載する。具体的な数字を記載する。(年商、従業員数など)
    ・職務経歴書が長い。 想いは伝わるが、文章になっており空白がない。本人が思っている以上に、採用側は読んでくれない。→ 箇条書きにする。
  • 職務経歴書で簡略すぎる場合、詳細すぎる場合がある。対策としては、適切に記載された職務経歴書のサンプルを参考にして書く。 履歴書に記載してある志望動機が、応募する企業の職種向けになっていない。対策としては、応募する企業の志望する職種に合わせて、志望動機を記載する。
  • 自らがやってきたこと(実施事項)を記さないで、職場や部門の目標や計画、スローガンのようなコト、モノを列記。要は、目的、目標に対し、自らの期待、役割と立場をどう認識し、どこまでやってきたのか、出来たのか、を定量的に表現できていない事例が圧倒的。
  • 誤字・脱字、フォントが小さい/行間が狭い、長文~説明文になっている(職歴書)、記載された年・月・日が更新されていない(*履歴書と職歴書の日付が異なる)、西暦・和歴表現の不統一。
    → 読み手(選考側)の立場になって記載する事。
  • 履歴書:派遣や契約社員も転職回数に入れているが転職回数を増やすことになり不利になるので回数に入れずに纏める。職歴書:所属部署とポジションだけを記述した職歴書を時折見掛けるが、どんな仕事をしていたのか簡潔に触れておくことが必要。
  • 応募する企業の職務内容及び応募要件に見合った内容に修正されていない。全ての企業に全て同じレジュメを提出しているケースが多い。何を経験してきて、応募先企業でどのように力が発揮できるか不明瞭になっているケースが見られる。
  • これまでの経緯をただずらずらとまとまりなく記載しているケース。振り返ってみて、これまでどういったことにどれほどの貢献をしてきたかを一度すべて記載し棚卸をしてから、ポイント毎にまとめたり要約すると効果があると思う。
  • 人に読んで頂くという事を意識していない。(1)声に出して読んでいない。(2)文章に句読点が無い。(3)カタカナ語の多用。(4)無駄な表組みをしたがる。結果、経歴書が長くなる。以上から、人に読んで頂く書類という意識がない。
  • 職務経歴の内容が細か過ぎたり、重複内容が多くポイントが見え難い。原稿を何度か読み返して、内容を出来るだけ簡潔に仕上げる。一番主張したいポイントをクリアにして、クライアントへの志望動機をアピールするよう心がける。
  • ・時系列に記載して、メインキャリアが目立たない。→ 直近の経験を最初に持ってきた方が良い場合が多い。
    ・複数社の経験の羅列でわかりづらい。→ 最初に経験の概略を記載。全体説明から詳細説明の流れ。
  • 思いをのせてしまい、客観的な事実の記載が薄い職歴書は失敗となります。実績を自慢したいという思いが乗ってしまったりしますが、あくまでも客観的な事実を記載するという気持ちで作成することが肝要です。
  • 自己アピールが出来ていない履歴書などが多い。企業のニーズ(求人票)で求められていることに対してひとつひとつ自分ができることをアピールする。自分が求めていることをアピールするのは逆効果。
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