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12「転職活動期間」について

アンケート実施期間 : 2014106日 ~ 20141017日 / 有効回答数 : 130
転職活動を行うにあたり、どのくらいの期間がかかることを想定しておけばよいのでしょうか。今回は、「転職活動期間」について、コンサルタントに実態を伺いました。

回答者の75%が「3ヶ月以内に転職が決まる人が多い」と回答
転職活動が長引いた際の対処法は「これまでの転職活動を分析する」
転職が決定するまでの期間として、3ヶ月以内の方が多いと答えたコンサルタントは全体の75%。職種や年齢ごとに同じ内容を伺ったところ、いくつかの傾向が見て取れました。

年代ごとの結果では、20代、30代で「3ヶ月以内に転職が決まる人が多い」と回答したコンサルタントは全体の80%以上。一方、それより年齢の高い求職者では40代が59%、50代では30%という結果となりました。

職種ごとでは、「3ヶ月以内に転職が決まる人が多い」という回答割合が最も高かったのは技術系(IT・Web・通信系)。一方、その割合が最も低かったのは「経営・経営企画・事業企画系」。経営系で転職活動が長引く方には、「未経験業界に対する訴求ポイントが弱い方が多い」といった指摘がありました。

それでは、転職活動が意図せず長引いてしまった場合、どのように対処すればよいのでしょうか。最も多くのコンサルタントがおすすめした方法は、「これまでの転職活動を分析する」。具体的には、「自分にとって絶対に譲れない条件と妥協できる条件を明確に整理してから応募すべき」「自分のやりたいことを探す前に、世間からみた自分の市場価値を理解することが大事」などの意見が見られました。

他にも、転職活動期間が長くなってしまったことに対する対処法が、コンサルタントから多数紹介されています。ぜひ、ご参考にしていただければと思います。

Q1担当した求職者のうち、転職が決まるまでどのくらいの期間を要する方が多かったですか?

Q2求職者の年代ごとに、転職が決まるまでどのくらいの期間を要する方が多かったか教えてください。

Q3求職者の職種ごとに、転職が決まるまでどのくらいの期間を要する方が多かったか教えてください。

転職活動期間が長期にわたる理由を教えてください。
経営・経営企画・事業企画系
  • 【求職者側の理由】(1)経験業界と未経験業界での転職動機が、あいまいな方が多いため。(2)特に、未経験業界に対する訴求ポイントが弱い方が多い。【求人企業側の理由】(1)同社と異なる業界の経験者を、希望する傾向が多い反面、採用基準があいまいである。(2)同社の魅力・業界に対する発展性等のPRポイントが弱く、求職者に対し将来性が不明確である。
  • 優秀層であるため転職先の選択肢が多く、内定が出てから意思決定出来るまでに時間を要した。
事務・管理系
  • 事務系職種は、大企業の場合仕事が細かく分担され個人の分担範囲が狭いため、中小企業への就職先を見つけるのが難しい。中小企業は守備範囲が広くないと通用しないため。
  • 求職者側が、ステップアップや企業等を検討し長期にわたる場合が多い。
営業・マーケティング系
  • 経験業種がマッチしないと若手以外は難しい印象があります。
コンサルタント系
  • コンサルタントは、長期の案件にアサインされていることが多く、途中で投げ出すわけにいかない場合が多い。
金融系
  • リーマンショック以降、外資系の金融系の会社が日本法人を縮小したり、撤退したりして企業の絶対数が減少した為と思われます。
技術系(IT・Web・通信系)
  • システムは、特定派遣等お客様先との契約期間等の事情もあり、長引いてしまいます。
技術系(化学・素材・食品)
  • 技術系(化学・素材・食品)は求人が少ないため。特に化学業界は業界が横並びで課題も似ていて、新規事業開発くらいでしか求人が出てこず、化学業界でのポリマー、モノマーとかの経験だと苦戦する。
技術系(建築・設備・土木・プラント)
  • 建築技術者は、3か月以内が一番多いものの、場合によっては6か月かかる方もいらっしゃいます。現職のプロジェクトが終了するまで、転職はできないという理由からです。
技術・専門職系(メディカル)
  • ①書類通過率が低く、どうしても応募先が多くなってしまうこと。②大手企業の場合、審査に要する期間が長いこと(書類審査に2~3週間。恐らくある程度の応募者が集まるまで面接に進む人間を決めない傾向があるものと思われる)。

Q4在職中・退職後で、それぞれ転職が決まるまでどのくらいの期間を要する方が多かったか教えてください。

Q5退職のタイミングとして適切だと思うのはいつですか?

上記のタイミングが適切だと思われる理由を教えてください。
転職先の入社時期に合わせると答えられた方の回答より
  • 若年層の場合を除き、離職期間を間に挟まずに転職するべきであるため。離職期間があると精神的・金銭的に不安になるばかりでなく、企業側からの目線も厳しくなる。本当にやむを得ない場合を除き、離職期間は一切つくらないように転職することが望ましい。
  • 可能な限り、離職期間を置かない方が良いから。メディカルに関しては、企業側も離職期間を嫌うし、また求職者も離職3ヶ月を超えると明らかに気力が萎えてくる⇒面接で見抜かれる⇒NGとなる⇒離職期間がさらに延びる、という悪循環となるから。
  • 企業側が即戦力を求めていることが多く、1~2ヶ月は考慮してもらえることもあるが、今までの会社に重きを置くのか、これからの会社を大事にするのか、見られていることも多い。
  • 退職日を決める基準を現職(現在の仕事の区切りや後任が決まったらやめる、など)に軸を置いてしまうと、辞められない人が多いから。
  • 過去より未来。今後、自身が活躍する企業の意向に合わせるほうが、転職後のスタートもスムーズであり、評価にも繋がる。
現在の業務・プロジェクトに区切りがついた時と答えられた方の回答より
  • キャリアアップという職歴が望ましいため、できれば前職の仕事にケリがつけられるタイミングがベストであることと、やはり未来志向で考えると入社する企業の希望にできる限り合わせることがスムースな転職の基礎になると思う。
  • 転職は同じ業界内の企業に転職するケースも多く、無責任な離職の仕方は悪評につながる。一人の社会人としても責任ある離職の手順を踏む必要はあると考えます。
  • 立つ鳥跡を濁さずですね。タイミングは基本的にいつでもいいと思いますが、やるべきことはやってから退職は進めたほうがいいですね。
  • 現職を円満に退職する事が重要。転職先においても『責任を持って業務に取り組んでいる』姿勢を認めてもらえるため。
引継ぎが終わった時と答えられた方の回答より
  • 要は在職中の場合は円満退職が前提で、その上で採用企業の希望に合わせ1日でも早く入社できるよう配慮することが望まれる。
  • 前職企業、転職先の企業に迷惑を掛けない為。人財の都合より企業の希望、都合に合わせてもらうようご案内をしています。
賞与が支給された後と答えられた方の回答より
  • ボーナスを貰った後だと、こちらも総年収を交渉しやすいので。求職者双方お互いだと思います。
  • 収入がいくらか確保できるから。

Q6転職活動が長引いた場合に、有効だと思う対策を教えてください。

Q7転職活動を計画通り進めるためのアドバイスをお願いします。

  • 手当たり次第に応募しても、徒労に終わるだけである。そもそも本当に転職する必要があるのか?自分の経験を本当に活かせるポジションか?という観点から応募案件を厳選し、また、自分にとって絶対に譲れない条件と妥協できる条件を明確に整理してから応募すべきである。そこまでの決心が固まらないのであれば、現職にとどまるべきである。
  • ①まず本人様の中で、(だいたい)いつまでに転職活動を終わらせると期限を決め、行動すること。②特に現職の方は有給で休む等もあるので、数多く応募するのではなく、ある程度的を絞った転職活動を行なう事。例えば、人事総務職等の、あくまでも『職種』にこだわる等。③転職も一つの縁。目安として最初に手を挙げてくれた企業にお世話になる!という方は比較的すぐに次の転職先が決まっています。複数のエージェントに登録されている方だと、紹介案件数も多く、目移りしてしまい、結果、機会損失に繋がるからです。紹介されても、自分に合っているのか、など自分の中で、紹介された求人の精査・判断をすることも大事だと思います。エージェントだけの情報だけでなく、自分でも可能な限りリサーチし、どんな会社かを認識するのも良いかと思います。そういった受け身ではなく、自主的に行動に移せるかどうかや、ある程度柔軟性が必要だと思います。
  • 在職中の方などは特に、案件選定などもしっかり取り組める環境や時間を作ったりして目先の業務に追われて時間が過ぎてしまったりと、だらだら先延ばしにならないようにする。
  • まずはその後のプランに即したスケジュールの確認が必要かと思います。どういったキャリアを積みたいのか、それに向けて活かせるどういったご経歴をお持ちなのか、どのタイミングでの転職がベストなのか、等です。更に、周囲(ご家族、配偶者など)とのご相談は、ご協力とご理解をしてもらう為、密にされる事をお勧めします。あるいは、コンサルタントへの相談は客観的なアドバイスのみならず、タイムリーな情報共有など転職活動における有益な判断材料として効果的であると考えます。いずれにせよ、ご自身のプランニングを客観的にアドバイスしてもらい、良い方向に修正しながら進めていく事で、最終的に納得度の高い転職活動になり得ると思います。
  • (1)今までの職務経験から、【何ができるのか】【何をしたいのか】を、自己分析する事が重要です。(2)具体的に上記(1)が明確でない場合は、転職理由があいまいで、面接時の訴求ポイントが弱いです。(3)上記(1)が明確になるまで、現職でキャリア向上をお勧め致します。(4)転職理由は、現状の「不平・不満」を解消する対策ではありません。(5)「自己キャリアの向上」を実現する際、現在の環境下では実現が困難と判断した時に、転職も一つの解決策です。上記(1)~(5)を基に、転職はリスクが伴うため慎重に考えて下さい。極力、現職で「転職」活動が原則です。
  • 自分のやりたいことを探す前に、世間からみた自分の市場価値を理解することが大事。結構ずれている人が、転職活動に時間がかかっている。自分の市場価値を分かっている人は、時間がかからず直ぐに就職先が決まる。自分というコンテンツが市場ではどの位価値があるのかを、きちんと理解すれば、どこにニーズがあるか見えてくるので、計画的に進められる。
  • 自分の実力や市場価値を冷静に第三者的視点で見つめ、その上で次職の求人に照準を合わせ行動することが第一。過信しない。冷静に考え、活動中、信頼のおけるコンサルタントに的確なアドバイスをもらうことも場合によっては必要かもしれません。1人で悩まないこと。
  • 事前の情報収集や自己分析(方向性等)を余裕を持って行っていただく事が重要だと思います。その為に、転職が頭を過った際は、気持ちが固まっていなくとも、エージェント等を活用して早め早めにご相談されることをお勧めします。
  • 短期決戦で臨むのが一番!その為には、衝動的に現職退職するのではなく、自身がどういう仕事に就きたいか、その業界の動向(求人案件が増えているか、人減らしをしているかなど)をチェックするなど十分に研究してほしい。
  • 転職をして実現したい事を抽象的ではなくシンプルに具体化して、どうすればそれが実現できるかを可視化していただく事をオススメしています。条件に当てはまれば何でもいい、という方ほど転職活動が長引く傾向にあります。
  • 転職者自身の経歴と、転職先として希望している企業が求める経験のギャップを最小化すること。また、志向に合わない所への応募はせず、志向にあったところに力を集中投下すること。
  • 転職のスケジュール表をまず作成し、それに乗っ取って、具体的な行動を実施する。案件に関しては多角的に検討し、積極的にトライする。複数の内定から、ベストを選択する。
  • 自分のキャリア、適性、及び転職先の自分とのマッチング、業績、将来性等しっかりと把握し、どの企業へどの位の条件で転職するかのイメージを確立しておくことが大切。
  • 自分がやりたい事を見つけるためには、自分がやりたくない事、それを考える事。また、一番大切なのは、その仕事をする事で、社会貢献できると思えること。
  • 以下に関する情報収集と情報整理。1.転職市場における自分の優位性(市場価値)2.転職の目的(転職理由)3.転職時に希望する要素に対しての優先順位
  • 求人案件毎丁寧に準備をすること。企業研究、職種内容の把握と、現職の問題点が転職によって解決するかどうかの理解を深めるのが良いと思っています。
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