ミドルの転職 編集長の岡田です。
突然ですが、ミドルの皆さんは「年収1000万円」を得ている人は、どんな人かイメージが沸きますか?国税庁の調査によれば、平成28年度に年収1000万円を超えている人は、日本の労働者の4%程度。100人ビジネスパーソンがいれば4人が該当するという計算。そのわりには、どんな人かイメージが沸きませんよね。
そこで今回は、転職を支援するコンサルタント109名に、転職して「年収1000万円」を実現したのはどんな人か聞いてみました。もしかしたら皆さんも該当するかもしれません。ぜひご確認ください。
Q: 経歴において、年収1000万円未満ミドルと比べて1000万円超ミドルがより多く該当するのはどれですか?
まず、多くのミドルの転職を支援しているコンサルタントに、「経歴において、年収1000万円未満ミドルと比べて1000万円超ミドルがより多く該当するものは?」と尋ねたところ、「平均給与額が高い業界でキャリアを積んできている」との回答がもっとも多く、7割を超えました。具体的に平均給与額の高い業界としては、「コンサル」、「金融」、「商社」という回答が上位を占め、該当業界出身者の専門性や経験が、転職市場においても強く影響することが見て取れます。
次いで「外資系企業で実績を出している」が71%。「大手企業に長年勤めている」が56%。実力主義、成果主義の外資系企業の出身者や、大手企業での管理職経験者が、企業側から年収1000万円を提示されやすいようです。
身もふたもない結果ではありますが、該当の業界や企業に在籍している方は、転職が良いお話になる可能性が高いと言って過言ではないでしょう。では、上記のような経歴以外で、年収1000万円超ミドルの特徴はあるのか。引き続きコンサルに聞いてみました。
現状、経歴以外のヒューマンスキルを非常に重視している企業も多いと思います(マネジメントスキル、目標設定能力、部下育成など)。もちろん経歴やその結果から判断はされますが、「一緒に働くイメージが湧く」「この人なら一緒に会社を作り上げることができそう」…このような人物面での判断を面接の段階でしていただけたら、年収交渉の幅も広がるのかなと思います。
マネジメントスキルや成果へのこだわり、プロ意識などを持つ方が、年収1000万円超を実現しているようです。ミドルとしてこれまで培った経験やスキルが総合的にどう評価されるか。もし年収にこだわりがなかったとしても気になりますね。
最後に、年収1000万円超を目指すミドルの方向けに、コンサルタントからアドバイスをもらいました。
年収は、自身の評価のひとつ。とはいえ、なぜ1000万円を超えたいのか、きちんと考えておくことが大事とのこと。年収につられて安易に転職をしてしまうことは、上手く活躍できない結果や年収ダウンに繋がることも。
どうぞ、転職は慎重に。
それでは。
[今回のレポートに使用した調査結果の詳細はこちら]
第56回「年収1000万円超ミドルと1000万円未満ミドルの経歴の違い」について
アンケート実施期間 : 2018年8月1日 ~ 2018年8月16日 / 有効回答数 : 109名